今日は「むかご」をテーマにしていきたいと思います^^
名前は聞いたことがあるけど、食べたことがない方も多い「むかご」。
あまりメジャーな食べ物ではないので、一度も口にしたことがない人もいると思いますが、食べてみるとその美味しさにびっくり!
味を知らないで損してた!と思うかもしれません。
むかごとは?
そもそも「むかご」とはなんでしょうか。
むかごは長いもや自然薯などのヤマノイモ属の葉の付け根にできる肉芽のことを言います。
植物の栄養繁殖器官のひとつで、たくさんの養分をたくわえた肉質が塊になったものです。
大きさは約1~2cmで、ジャガイモを小さくしたようなお団子の形をしています。
自然薯ややまいもは土の中にできますが、地上では葉とつるが上へ上へとどんどん伸びて、その葉の付け根にむかごはできます。
山の中でみかけると食べれるの?と思ってしまうのも当然ですね。
むかごは漢字で書くと「零余子」となりますが、零余(わずかな)という意味があり名づけられたという説があります。
「肉芽」とは茎が肥大化したもので、葉が肉質になったものは「麟芽」といいます。
麟芽は「麟方」という「魚の鱗」のようなものに、覆われているところからそう呼ばれていて、身近な所だと、桜の花の蕾もそのひとつです。
食材の「むかご」として売られているものは一般的にヤマノイモ・長芋などの山芋類のことをさすので、スーパーなどで売られている物に「麟芽」は含まれていないんです。
むかごを地面に植えると種と同じように、芽をだして地中に山芋ができます。
いわばもとの山芋のクローンが出来るんですね。
むかごってどんな味?
そんなむかごですが、どんな味がするのでしょうか…
もともと山芋の肉芽なので、山芋の味がします。
そのままじゃん!って思う方、もっと具体的に説明しますと、、山芋の独特のほのかな苦味とさっぱりとた甘さが特徴です。
この独特の苦みは、大人の味といったところでしょうか。
味自体はメークイン(じゃがいも)と小豆の中間の味わいで、食感は里芋のような少しねっとり感があります。

むかごは種類によって味がちがうの?
むかごといっても「自然薯」のむかご、「長芋」のむかご「大和いも」のむかごといろいろあります。
それぞれ、 親の遺伝子を受け継いでいるので、味もそれぞれ です。
例えば「長芋」のむかごは水分が多めなので、煮る時間の長さで食感や味わいが変わってきます。
最初はサクサクその後はコリコリとした歯ざわりになり、最後はホクホクした食感になり甘みも増えます。
「自然薯」や「大和いも」は、もともと粘りが強いので、最初はフワフワしその後モチモチとした食感になり、風味がアップします。
煮る時間をかえると、いろんな食感と味わいが楽しめますね。
因みにヤマノイモ属の中に「つくね芋」がありますが、つくねいもにはほとんどむかごはできません!!
また参考までに…サイズが5~8㎝もある大きなむかごつける「宇宙いも」(エアー・イモ)とよばれるものもあります。

かなりゴツゴツした形をしています!
食べられないむかごもあるの?
同じヤマノイモ属でも食べられないむかごもあります。
名前は 「ニガカシュウ」(苦何首鳥) です。
このニガカシュウのむかごの味は苦くて食べれません。
名前の由来が苦くて食べれないことからきてるくらいなので、その えぐみは強烈 です。
店頭には並ぶことはないので安心ですが、山に自生したものをとりに行く時はヤマノイモのむかごとよく似ているので、注意しましょう。
見分けるポイントは表面にぶつぶつがあって、金平糖のような形のものはニガシュウなので気をつけて下さいね。
むかごの食べ方
むかごは皮がとても薄いので皮つきのまま、丸ごと食べることができるので手間がかかりません。
土の中でなく地中の葉の付け根になっていますが、こまかい汚れや土などがついているので、よく洗うことが大切です。
洗い方は、金属製のザルの下のボールをおきます。
その中にむかごと、かぶるくらいのお水をいれてザルの中でゴロゴロと転がします。
はじめはお水が濁りますが、何回かゴロゴロと転がしていくと、お水もきれいになるので大丈夫です。

こうすると、むがごの表面の汚れと薄い皮がとれてきれいになります。
むかごのあく抜き
山菜類もそうですが、山でとれるものはだいたいの物に、あく(えぐみや苦み)があります。
むかごの味のひとつで、これはこれで美味しいのです。
ですが、あく抜きをすることでこのえぐみがやわらいでより美味しく食べることができるので、はじめて食べる方にはとくにあく抜きすることをおすすめします。
せっかくのむかごを苦くて美味しくない物という印象が残ってしまったらもったいないですよね。
あく抜きはとても簡単です!
洗ったむかごを沸騰したお湯に1分程度湯通しします。
後はザルにとってそのまま水気をきります。
たったこれだけであく抜きは完了です。
むかごのお料理
むかごの味はたんぱくなので、どんな味付けにしてもあいます。
なんといっても、一番は「むかごご飯」ですね。
ほっこりしたむかごと、ご飯の相性はバツグンです。
他にも、味噌汁に入れたり、甘辛く煮付けてたりと、いろんな具材として大活躍してくれます!

まとめ
今回はむかごについてまとめてみました。
むかごは9月下旬から11月初旬頃になりはじめ、旬は10月~11月になります。
味を知らなくて損をしたらもったいないですので、お店でみかけたらぜひ購入して、秋の恵みを味わってみてください!
★こちらの記事もどうぞ
むかごの収穫時期やタイミングについて!見極めを間違えないで