健康

もやしの効果・効能ってあるの?誤った情報に注意

今日は、もやしの効果や効能をテーマにしていきたいと思います^^

 

もやしを食べることで、効果や効能はあるのでしょうか。

 

もやしについてまとめていきます。

 



もやしに効果・効能はある?栄養は?

もやしというと、値段が安いというイメージがあるという方も
多いかと思います。

 

実際、もやしは野菜の中でも安く、
1袋あたりは30~40円ほどで購入することができます。

 

もやしを安く販売しすぎて、
問題になったこともありました。

 

もやしは、緑豆や大豆などの豆類を水に漬けて、
発芽させたものであり、
工場で主に生産されています。

 

もやしは、主に
「緑豆もやし」 …スーパーでよく販売していて、
豆のついていないタイプのもやしを指します。

 

「大豆もやし」 …大豆が原料のもやしであり、
豆がついているのが特徴です。

 

「ブラックマッぺ」 …黒豆もやしともいわれており、
ブラックマッぺを原料としたもやしです。

やや細いのが特徴です。

 

の3種類があります。

 

それぞれ原料が異なるので、多少栄養成分は異なります。

 

効果や効能を説明する前に、
もやしにはどのような栄養素が含まれているのかを説明します。

 

 

もやしの栄養成分(100gあたり)

食品成分表をもとにすると、
もやし100gあたりの栄養成分は以下のようになります。

 

もやしは通常、生ではなく加熱してから食べるので、
「生」の成分値ではなく「茹でた」成分値を記載しています。

大豆もやし緑豆もやし黒豆もやし
エネルギー(kcal)341213
タンパク質(g)2.91.61.3
脂質(g)1.600
炭水化物(g)2.22.32.7
食物繊維 (g)2.21.51.6
カリウム(mg)502412
カルシウム(mg)241124
鉄分(mg)0.40.30.4
亜鉛(mg)0.30.20.3
βカロテン(µg)000
ビタミンB1(mg)0.040.030.02
ビタミンB2(mg)0.040.040.02
ビタミンB6(mg)0.040.020.03
ビタミンB12(µg)000
ビタミンK(µg)4936
ビタミンC(mg)122
葉酸 (mg)393336
ビタミンE(mg)0.60.10.1

 

このようになっています。

 

3種類のもやしの成分値でみると、
大豆もやしが最もビタミンやミネラルの含有量は多い
といえます。

 

大豆もやしの場合、大豆が原料となっているので、
その分、栄養価も高いといえます。

 

タンパク質の含有量も一番多いですね。
続いて、もやしには実際にどんな効果・効能があると
考えられるのかみていきましょう。



もやしの効果・効能はこれに期待

では、実際にもやしを食べることでどのような
効果・効能が期待できるといえるのでしょうか。

 

もやしは正直あまり栄養価が高い野菜ではないといえます。

 

ですので、もやしで注目すべき栄養素は少ないといえます。

 

実際どのような効能が期待できるのでしょうか。

 

1・便秘解消・腸内環境を良くする(食物繊維)

もやしはビタミンやミネラルは少ない含有量ですが、
野菜ですので食物繊維は含まれています。

 

その含有量は茹でたもやしで
大豆もやし 2.2g /100g
ブラックマッペ 1.6g /100g
緑豆もやし 1.5g /100g

となっています。

 

大豆もやしは、他のもやしと比較すると
食物繊維の含有量は多いといえますね。

 

食物繊維には主に2種類あり
水溶性食物繊維不溶性食物繊維 に分類されます。

 

もやしでは、
水溶性食物繊維よりも、不溶性食物繊維の方が
割合は多いです。

 

大豆もやしを例にすると、
水溶性食物繊維:不溶性食物繊維= 0.3g 1.9g
ですので、不溶性食物繊維の方が水溶性食物繊維の
6倍程度含まれていることになります。

 

不溶性食物繊維の働きとしては

・便のかさを増やす
・腸の蠕動運動を刺激して、便通を良くする
・有害物質を体外へ排出する

 

などの働きがあります。

 

不溶性食物繊維が不足していると、
便秘がちになってしまうので、
日頃から繊維質の食材を摂取することが望ましいといえます。

 

日本人の食事摂取基準では、
食物繊維の目標摂取量は
成人男性:20g
成人女性:18g

となっています。

 

もやし100gではまだまだ足りませんし、
野菜の中では、食物繊維の含有量は少ない方ですが、
値段が安くて調理しやすいので、
もやしを食べることで便秘解消にも効果があるといえます。

 

 

2・骨を丈夫にする(ビタミンK)

骨に関わるビタミンといえば、カルシウムがあげられますが、
カルシウムはもやしにはあまり含まれていません。

 

ですが、もやしにはビタミンKが多く含まれています。

 

大豆もやしであれば、茹でたもので 49µg もの
ビタミンKを含みます。

 

なお、ブラックマッペや緑豆もやしには、
ビタミンKはあまり含まれていません。

 

ビタミンKは、骨にあるタンパク質を活性化し、
骨形成を促す
働きがあります。

 

そのほか、血液凝固 に関わるビタミンであり、
ビタミンKが不足すると怪我などをして出血した際に、
血が固まりにくくなります。

 

ビタミンKが豊富な食材は、
納豆やモロヘイヤ、ほうれん草などの緑黄色野菜です。

 

日本人の食事摂取基準では、
成人男性:150µg/1日
成人女性:150µg/1日

が目標量です。

 

大豆もやしで補うには、300gが必要量です。

 

 

3・貧血予防(葉酸)

もやしで注目すべき栄養素その3は葉酸です。

 

葉酸というと、緑黄色野菜に多く含まれている栄養素ですが、
意外ともやしにも含まれています。

 

大豆もやしの場合、
生の状態で 85mg /100gもの葉酸が含まれているので、
あくまで生の状態の話であり・・・

 

もやしは加熱調理して食べる野菜ですので、
茹でたりすると、葉酸が流出してしまい、
含有量はその1/2程度になってしまいます。

 

なので、成分の流出を防ぐために、
茹でる調理の場合は、スープにしたり、
あとは、ラップで蒸すなどしてなるべく
栄養を逃がさないようにするのがコツです。

 

葉酸は、ビタミンB12とともにヘモグロビンの形成
関わる他、
胎児の神経管の成長に関わるビタミンです。

 

葉酸が不足すると、悪性貧血の症状がおこる可能性もあります。

 

妊娠している女性は、妊娠していない女性の2倍量
を摂取することが望ましいとされており、
その量は480µg/1日です。

 

※妊娠していない女性は240µg/1日です。

 

茹でて調理した場合
それぞれのもやし100gで1日の成人女性の目標量のうち、

大豆もやし:1/6量
ブラックマッペ:1/7量
緑豆もやし:1/7量

を摂取することができます。

 

つまりもやしだけで補おうとしたら、
6~700gも食べないといけないということです。

 

レバーやモロヘイヤ、ほうれん草などに多く
含まれているので、それらの食材も摂取すると良いです。

 

このようになっています。

 

もやしの効果をまとめると以下のようになります。

・便秘解消
・大腸がんの予防
・骨を丈夫にする
・血液凝固
・悪性貧血予防

 

食物繊維や、ビタミンKの効果に関しては、
主に大豆もやしの効能です。

 

緑豆もやしやブラックマッペには、
ビタミンKはほとんど含まれていません。

 

またもやしには、アスパラギン酸も含まれており、
疲労回復効果 もあるとされています。

 

100g中のアスパラギン酸の含有量は
大豆もやし:690mg
ブラックマッペ:290mg
緑豆もやし:430mg

であり、大豆もやしがダントツです。

 

野菜の中ではもやしのアスパラギン酸の含有量は
多いといえます。

 

 



こんな効果や効能はあまり期待できない!

もやしの生産者の方は、もやしは栄養価が高い
と宣伝すると思います。

 

それは当たり前のことです。

 

ですが、もやしの栄養価からみて、
この効果はあまり期待できないのでは?

 

と思うものに関してあげてみました。

 

ビタミンC

もやしはビタミンCの含有量が豊富!
という風に宣伝されていることがあります。

 

たしかにビタミンCは含まれていますが、
もやしに含まれているビタミンCの含有量は少ないです。

 

加熱したもやしのビタミンCの含有量は
以下のようになります。

 

大豆もやし:1mg/100g
ブラックマッペ:2mg/100g
緑豆もやし:2mg/100g

これくらいしか含まれていません。

 

ちなみに、日本人の食事摂取基準では、
1日の摂取目標量は100mgとなっていますので、
もやしの含有量がいかに少ないかが
わかるかと思います。

 

ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれていますが、
赤ピーマン100gで170mg
キウイフルーツ100gで69mgものビタミンCが
含まれています。

 

含有量の多い食材は他にたくさんあるということです。

 

・美肌効果
・免疫力アップ
・風邪予防

などの効果を期待する場合は、
もっと含有量の多い食材を摂取した方が良いといえますね。

 

ビタミンB群

ビタミンB群は主に代謝に関わるビタミンです。

 

ビタミンB1は糖質の代謝に
ビタミンB2は糖質・脂質・タンパク質の代謝に
ビタミンB6はタンパク質の代謝に

関わるとされています。

 

ビタミンB群は主に肉や魚介類に多く含まれており、
豚ヒレ肉であれば、100gあたりで0.98mgもの
ビタミンB1を含みます。

 

ではもやしはどうかというと、
大豆もやし100gあたりで 0.04mg ほどの
ビタミンB1を含みます。

 

つまり、ビタミンB1の含有量は少ないです。

 

同様にビタミンB2、B6も含有量は多いとはいえません。

 

ですので、ビタミンB群の効能として
・代謝を良くする
・ダイエット効果
・疲労回復効果

 

などがあげられていますが、
もやしにはそもそも含有量が少ないのです。

 

その他、
「ビタミンE」 …若返りのビタミンと呼ばれ、
強い抗酸化作用がある

 

「鉄分」 …ヘモグロビンの構成成分であり、
貧血の予防に関わる

 

などのビタミンやミネラルなどの含有量も
多くはないので注意してください!

 

同じスプラウトであれば、
自宅でも栽培可能なかいわれ大根、豆苗などが
おススメです。

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まとめ

今回は、もやしの効果・効能をテーマにしてまとめてみました。

 

もやしに対して、持ち上げられている記事が多かったので、
実際はそんなに栄養価高くないのに・・・

と思って記事を書きました。

 

もちろんもやしの栄養価は高い
と思う方もいると思います。

 

私の場合、美味しいと思って調理しますが、
栄養面を考えてもやしは購入していません。

 

参考になれば幸いです。

 

★こちらの記事もどうぞ
もやしに栄養はない?成分や栄養価は高いといえる?

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