今日は、山芋の種類をテーマにしていきたいと思います^^
山芋にはどのような種類があるのでしょうか。
また長芋・自然薯・大和芋にはどのような違いがあるでしょうか。
山芋についてまとめていきます。
山芋の種類は何がある?
山芋は、山に自生している芋なので、「山芋」という
名前がついたとされています。
日本では昔から山芋を食べていますが、
栽培が始まったのは鎌倉時代~室町時代とされています。
そんな山芋は、「山うなぎ」 の別名もあり滋養強壮のある
食材として重宝されています。
山芋といっても、実は様々な種類があります。
身近なものから、あまり見かけないような長芋の種類まで
まとめていきます。
山芋は大きく分けると3種類
山芋には様々な種類がありますが、
大きく分けると3種類です。
長いも・大薯(だいしょ)・自然薯の3種類に分けられます。
つくね芋やいちょう芋などの種類がありますが、
これは長いもに分類されます。
長芋は中国種であり、
自然薯は日本種です。
大薯は熱帯地方原産です。
様々な山芋がスーパーで販売されていますが、
多く流通しているのは、長いもであるといえます。
長いもに分類されるもの
長芋(ながいも)
一般に、山芋・長芋として販売されているものです。
長芋は、棒状の形をしていて、だいたい50cm程度のものが
スーパーでは多く販売していると思いますが、
サイズが大きいものは1m程度にも成長します。
大きいものは、カットして販売しています。
長芋の皮はベージュであり、
表面はでこぼこしていて、ひげ根が生えているのが
特徴です。
山芋の中では、水分量が多く粘り気が少ない のが特徴であり、
とろろにして食べる他、細切りなどにして
サラダや酢の物などに調理されることもあります。
細く切るとサクサクとした食感が味わえます。
家庭菜園でも栽培することができ、
じゃがいもと同じように種芋を土に埋めて育てます。
いちょう芋(大和芋)
いちょう芋は、皮の色が白っぽいベージュで、
手のひらのような形をしているのが特徴の山芋です。
関東では、「大和芋」として販売されています。
長芋同様に、大和芋も多くのスーパーで販売されています。
スーパーで見かける山芋は、
長芋・大和芋・自然薯の3種類が多いかと思います。
いちょう芋の特徴としては、
水分量が少ないので、長芋よりも粘りが強く 、
すりおろして、「とろろ」にしても
美味しくいただけます。
あくは少なく、長芋と同じように煮物などの料理にも
利用されますが、粘り気が特徴であり、
つくねやはんぺんなどの加工品にも使われます。
つくね芋
つくね芋は、握りこぶしのような形が特徴の山芋です。
関西でよく出回りごつごつとした形が特徴であり、
粘りは強い です。
関西ではこちらを大和芋と呼ぶことも。
長芋やいちょう芋同様に、とろろとしても
多く食べられていますが、だし汁で割って食べると良いです。
その他、汁物・磯辺揚げなどの料理に調理されます。
また和菓子として饅頭などの材料にも使われる
山芋です。
伊勢芋・丹波芋
大和芋の一種です。
どちらも握りこぶしのような形しているのが特徴であり、
粘りが強いです。
丹波芋の方は芋の皮が黒いのですが、
伊勢芋の方は、芋の皮は白いです。
丹波芋
引用元:http://www.tambagumi.com/user/bureau/eat/gifuto/yamanoimo/
伊勢芋
引用元:http://blog.goo.ne.jp/nextwill/e/5e91564645c422afebe59ca93be4ecba
どちらも関西で出回ることが多い芋であると
いえます。
自然薯
自然薯は、日本原産の山芋です。
長さは60cm~1m程度と、長芋よりも長く
細長いのが特徴です。
近年は自然薯を栽培しているところもありますが、
長芋と比較すると手間がかかるために
流通量は少なく、値段は高い山芋です。
1本で数千円の値打ちがあります。
また、天然でとれる山芋は粘りも強い ですが、
収穫できるサイズになるまでに
3~4年ほどの時間を要するので、天然のものは
値段が高く、かなり流通量は少ない です。
自然薯といえば、粘りもあり旨みもあるので、
「とろろ」にして食べるのが一番です。
長芋よりもほっそりしていますが、
栄養は豊富です。
大薯(だいしょ)
大薯は、東南アジアが原産であり、ヤムイモに近い
種類であるといえます。
熱帯地域が原産なので、沖縄や九州地方などの
暖かいごく一部の地域で栽培されています。
そのため、流通量は少ないといえます。
主に白い皮の芋の他、紫の皮の色のものもあり、
大きいものでは数十キロにまで成長します。
紫色の皮のものは、ポリフェノールの一種である
アントシアニン です。
粘り気が非常に強い のが特徴であるといえます。
紫の色のものは、とろろにするともちろん紫のとろろ
となります。
別名「紫山芋」とも呼ばれます。
むかご
自然薯や長芋の脇芽に相当する部分です。
2~3cmほどの小さい芋で、
つるの葉のつけ根につきます。
成長するために糖分を蓄えているので、
甘味もあるのが特徴です。
土の中に数年植えておくと、
種イモになります。
塩ゆでにする他、炊き込みご飯の具材にも
使われます。
このように、山芋には様々な種類があります。
山芋といえば、煮物やサラダにする他、「とろろ」にして
調理するという方が多いのではないかと思います。
とろろというと粘りが重要です。
とろろにするのは、やっぱり自然薯がベスト ですが、
流通量も少なく値段も高いというのが
マイナス面であるといえます。
一般に多く出回る長芋は水分量が多く粘りは
少なめ・・・
粘りのあるとろろを期待するのであれば、
「いちょう芋」 を選ぶのが良いと思います。
いちょう芋であれば、自然薯のように高くないので
買いやすいかと♪
長芋・大和芋・自然薯の栄養面での違いは?
一般に多く流通するのは、長芋やいちょう芋(大和芋)であるかと
思います。
自然薯が販売してあるスーパーはほぼないかと思います。
多く流通する長芋・大和芋と自然薯では
どのような違いがあるのでしょうか。
食品成分表をもとにすると、
長芋・いちょう芋(大和芋)・自然薯の100gあたりの
栄養成分は以下のようになります。
長芋 | 大和芋 | 自然薯 | |
エネルギー(kcal) | 65 | 108 | 121 |
タンパク質(g) | 2.2 | 4.5 | 2.8 |
脂質(g) | 0.3 | 0.5 | 0.7 |
炭水化物(g) | 13.9 | 22.6 | 26.7 |
食物繊維(g) | 1 | 1.4 | 2 |
カリウム(mg) | 430 | 590 | 550 |
カルシウム(mg) | 17 | 12 | 10 |
鉄分(mg) | 0.4 | 0.6 | 0.8 |
βカロテン(µg) | 0 | 0 | 0 |
ビタミンB1(mg) | 0.1 | 0.15 | 0.11 |
ビタミンB2(mg) | 0.02 | 0.05 | 0.04 |
ビタミンB6(mg) | 0.09 | 0.11 | 0.18 |
ビタミンB12(µg) | 0 | 0 | 0 |
ビタミンK(µg) | 0 | 0 | 0 |
ビタミンC(mg) | 6 | 7 | 15 |
葉酸(mg) | 8 | 13 | 29 |
ビタミンE(mg) | 0.2 | 0.3 | 4.1 |
それぞれの栄養はこのようになっています。
基本的に山芋にはビタミンやミネラルはあまり含まれて
おりませんし、栄養価にそれほど大きな差はない といえます。
山芋で多く含まれているミネラルは
「カリウム」 です。
カリウムは、体内の水分量を調整しむくみを予防してくれる
効果があるとされています。
その他、山芋類には、「アミラーゼ」 という消化酵素が
含まれているため、
でんぷん質が多いのに関わらず消化が良い
という特徴があります。
芋類は基本的にでんぷん質が多くても、
生では食べませんよね。
それはでんぷん質が多いと、加熱せずに食べると、
消化が悪いために、お腹を壊してしまうことがあります。
山芋類は「とろろ」にして生で食べることが多いですが、
なぜ生で食べられるかというと、
消化酵素を多く含むからなんです。
自然薯に特に多い成分
自然薯が山芋類の中で特に注目される所以は何でしょうか。
1・ビタミンE
自然薯は、ビタミンEを多く含みます。
ビタミンEは、抗酸化作用の強い成分であり、
別名「若返りのビタミン」とも呼ばれています。
老化予防や動脈硬化などの生活習慣病の予防にも
役立ちます。
またビタミンEには、女性ホルモンや男性ホルモンの
生成を活発にして、生殖機能を高めてくれる働きもあります。
2・DEHA
若返りホルモンとも呼ばれる「DEHA」という成分が
多く含まれており、新陳代謝が活発になり、老化防止に
効果があるとされています。
3・アルギニン・アスパラギン
自然薯にはアルギニンやアスパラギン酸といった酵素が
多く含まれているとされています。
アルギニンには、疲労の原因となるアンモニアを除去し、
疲労回復を早める効果があります。
その他、アスパラギン酸はエネルギー源として利用されやすい
アミノ酸の一種です。
この2つのアミノ酸含有量が多いので、
自然薯には疲労回復や滋養強壮の効果があると
されています。
大和芋(イチョウ芋)に多いアミノ酸
自然薯はアミノ酸でも注目されていますが、
実は大和芋の方が含有量は多いといえます。
それぞれ100gあたりのアミノ酸の含有量は以下のようになります。
アルギニン | アスパラギン酸 | |
自然薯 | 250mg | 270mg |
大和芋 | 610mg | 440mg |
実は大和芋(いちょう芋)の方が含有量が多いのです。
自然薯は値段が高い山芋ですので、
手をだしにくいかと思います。
そんな時は、大和芋(いちょう芋)を購入してみては
いかがでしょうか。
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まとめ
今回は、山芋の種類をテーマにしてまとめてみました。
山芋は、種類によって粘り気が違います。
粘り気が強いのは、自然薯や大和芋になります。
長芋は水気が多いといえますね。
それぞれの芋類で成分はあまり変わりませんが、
自然薯はビタミンEを多く含みます。
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