今日は、長芋の効果や効能、そして栄養をテーマにしていきたいと思います^^
長芋にはどのような効果や効能があるのでしょうか。
また栄養は加熱すると変わるのでしょうか。
また長芋は炭水化物量が多いのでしょうか。
長芋についてまとめていきます。
長芋の栄養は加熱で変わる?
長芋というと、「とろろ」 を想像する方も多いのでは
ないでしょうか。
長芋=山芋ではなく、山芋の一種として
長芋があります。
お店で販売している山芋は、長芋や大和芋が
多いかと思います。
長芋は、スーパーで購入できるので、
割と身近な食材です。
さて、そんな長芋ですが、どのような栄養が含まれているかご存知でしょうか。
長芋の栄養(100gあたり)
食品成分表をもとにすると、
長芋100gあたりの栄養成分は以下のようになります。
長芋(生) | 長芋(水煮) | |
エネルギー(kcal) | 65 | 59 |
タンパク質(g) | 2.2 | 2 |
脂質(g) | 0.3 | 0.3 |
炭水化物(g) | 13.9 | 12.6 |
食物繊維(g) | 1 | 1.4 |
カリウム(mg) | 430 | 430 |
カルシウム(mg) | 17 | 15 |
鉄分(mg) | 0.4 | 0.4 |
βカロテン(µg) | 0 | 0 |
ビタミンB1(mg) | 0.1 | 0.08 |
ビタミンB2(mg) | 0.02 | 0.02 |
ビタミンB6(mg) | 0.09 | 0.08 |
ビタミンB12(µg) | 0 | 0 |
ビタミンK(µg) | 0 | 0 |
ビタミンC(mg) | 6 | 4 |
葉酸(mg) | 8 | 6 |
ビタミンE(mg) | 0.2 | 0.2 |
長芋100gあたりの栄養はこのようになっています。
ですので、長芋のビタミンやミネラルは加熱しても
あまり変わりありません。
というのも、元からあまりビタミンやミネラルを
含んでいないためです。
長芋で注目すべきミネラルは
「カリウム」 です。
しかし、長芋には注目すべき消化酵素を多く含んでおり
・グルコシターゼ
などの消化酵素を含みます。
ねばり成分である
・ムチン
も含んでいます。
消化酵素は 加熱しない方が活性を発揮してくれます し、
すりおろした時の方が、
消化酵素の働きが良くなります。
また ムチンは熱に弱い ため、
加熱しすぎないように注意が必要です。
長芋は、生の状態ですりおろして「とろろ」にする
ことも多いですが、
加熱<生
の方が栄養が良いです。
ですので、長芋をとろろにして食べるのは
良い食べ方であるといえます。
では長芋にはどのような効果・効能があるのか
詳しくみていきましょう。
長芋の効果・効能は?
長芋にはどのような効果・効能があるのでしょうか。
1・消化を良くする(消化酵素)
長芋には、アミラーゼ・グルコシターゼなどの
消化酵素が多く含まれています。
この消化酵素の働きにより、
長芋を生で食べてもお腹を壊すことなく食べられます。
通常、芋類は生で食べるとお腹を壊しやすいのですが、
長芋を含め山芋は例外です。
なお、消化酵素は加熱しないで食べた方が
働きが強くなります。
大根おろしを生で食べるのも同じです。
2・胃粘膜を守る(ムチン)
長芋にはムチン という成分が含まれています。
長芋のムチンはマンナンとタンパク質が結合した物質
であり、ネバネバした成分です。
ムチンは胃の粘膜にも含まれているために、
胃粘膜を保護する役割があります。
その他、鼻や口などの粘膜にも含まれているために、
風邪やインフルエンザ予防にも役立ちます。
ただ、ムチンは熱に弱い といわれているので、
加熱しすぎには注意が必要です。
そのため、長芋から効率よくムチンを摂るのであれば
すりおろして、とろろとして食べると
吸収が良くなります。
3・糖尿病の予防(ムチン)
またムチンには、血糖値の上昇を抑えて糖尿病を予防する
働きもあります。
またタンパク質を吸収うされやすくする働きがあり、
疲労回復にも効果があるとされています。
4・むくみ予防(カリウム)
長芋は、あまりビタミンやミネラルが豊富に含まれている
わけではないですが、
カリウムは多く含まれています。
カリウムは体内の水分量を調整し、
余分な水分を排泄する 効果があります。
よってむくみに効果があります。
また塩分濃度を調整するので、
高血圧予防にも効果があります。
5・滋養強壮
長芋といえば滋養強壮のイメージがあると思います。
長芋が滋養強壮効果があるとされているのは、
「ムチン」 にタンパク質を吸収されやすくする
働きがあるためと考えられます。
タンパク質を素早く吸収することで、
疲労回復に効果があるためです。
また長芋には「アスパラギン酸」や「アルギニン」が
多く含まれるとされていますが、
これらのアミノ酸が多く含まれているのは
ながいもの中でも「いちょういも」 や「つくねいも」
です。
なので、私たちが想像するような細くて棒のような
長芋ではなく、少し丸く手の平のような形をした芋です。
いちょういも
これらには長芋の 3~4倍量 が含まれています。
アスパラギン酸は、すばやくエネルギー源となる働きがあり、
アルギニンには、血管を拡張して、血液を通りやすくする
働きがある一酸化窒素の構成成分となります。
多くは入っていないけど、長芋に含まれる栄養素
ネットでは多く含まれていて長芋の栄養がすごい!
という表記があるものがありますが、
実際にはそこまで多く含まれていない栄養素があります。
ここでは、含有量は多くはないけれど、
含まれている栄養素について説明します。
1・ビタミンB1
長芋に含まれているビタミンB1は 0.1mg/100g です。
芋類の中では多い方ですが、
野菜の中では枝豆やそら豆に0.2mg/100g程度
豚もも肉であれば0.9mg/100g程度も含まれています。
豚肉や魚介類に多く、長芋に含まれているビタミンB1含有量は食材の中では少ないです。
ビタミンB1の働きとしては、糖質がエネルギーに変わるときに
必要な補酵素的な役割をするので、
い疲労回復に効果があるとされています。
2・ビタミンC
長芋にはビタミンCも含まれているのですが、
その含有量は 6mg/100g です。
ビタミンCは野菜や果物に多く含まれており、
レモンであれば、100mg/100g、
れんこんで48mg/100gの含有量があります。
なので、100g中6mgというのは少ない方です。
ビタミンCは抗酸化作用が強いので、
美肌効果がある他、コラーゲンの合成にも関わります。
不足すると壊血病という血が止まりにくくなる
症状が起こります。
3・食物繊維
長芋の食物繊維は 1.0g/100g であり、
芋類の中でも少なめです。
野菜や果物に多く、ごぼうであれば6.0g/100g以上の
食物繊維を含みます。
なので繊維を摂りたいのであれば、
長芋ではなく、野菜を摂取した方が良いです。
食物繊維を多くとることで、
腸の蠕動運動を刺激し、便秘の解消に効果があります。
4・カルシウム
長芋に含まれているカルシウムは 17mg/100g
程度です。
カルシウムはチーズなどの乳製品や小魚などに
多く、多いものでいうと、カマンベールチーズには
460mg/100gものカルシウムが含まれています。
野菜でも100mg/100g以上のものがあるので、
長芋のカルシウム含有量は多くはないです。
カルシウムは骨や歯の健康維持に重要なミネラルです。
欠乏すると骨粗しょう症のリスクが高まります。
カルシウムが不足している方は、
日頃から乳製品や魚類を摂取すると良いです。
このように、多く含まれているとされている栄養素も
他の食品と比較すると、含有量的にみて、
あまり多くないこともあるので
注意が必要です。
長芋の炭水化物量は多め?
芋類はでんぷん量が多いですが、炭水化物量は
多いのでしょうか。
長芋の炭水化物量は 13.9g/100g
です。
糖質量は、
糖質=炭水化物量-食物繊維量
で計算することができるので、
長芋の糖質量も同じように計算することができます。
長芋の糖質量は、
糖質=炭水化物量-食物繊維量=13.9‐1.0=12.9g
よって長芋の糖質量は100g中12.9gです。
これは、芋類の中では多いのか・・・?
という点ですが、
芋類の中では、長芋の糖質量は多くはありません 。
他の芋類の糖質量は以下のようになります。
100gあたりの糖質 | |
里芋 | 10.8g |
さつまいも | 29.7g |
自然薯 | 24.7g |
じゃがいも | 16.3g |
このように他の芋類は結構糖質量を含んでいます。
さつまいもに至っては30gほども糖質量を含んでいることになります。
ただ、食材全体で考えると、長芋の糖質量は
多い方です。
野菜類は3g以下のものが多く、
少し多い人参や玉ねぎは6~7g程度です。
さらに上にいくと、かぼちゃなどは17.1gも
糖質量を含んでいますので、
長芋よりも糖質が多いということになります。
糖質制限をしている方は、
長芋の糖質量も考慮しておくと良いかと思います^^
粘りの強い信州山形村産の長芋も
[br num=”1″]
まとめ
今回は、長芋の効果・効能やそして栄養をテーマにして
まとめてみました。
長芋は、酵素やムチンなどの成分が多く含まれており、
加熱するよりも生で食べた方が、
効率よく摂取できます。
ですので、とろろにして食べるのは、
これらの栄養を摂取するのに良い食べ方であると
いえます。