今日は、山芋でかゆいときの対処法をテーマにしていきたいと思います^^
山芋類の長芋や大和芋を触ってかゆい場合はどのようにすれば良いでしょうか。
またかゆい原因は何でしょうか。
山芋についてまとめていきます。
山芋(長芋・大和芋)でかゆいときの原因は?
山芋をお家ですりおろして食べるという方も多いかと思います。
「とろろ」は昔から疲労回復や滋養強壮に効果があるとされ、ご飯の上にのせて食べる方も多いかと思います。
そんな山芋ですが、すりおろした時に手がかゆい・・・ということはないでしょうか。
このかゆみはアレルギーではないか?と心配になる方もいるかもしれませんが、山芋をすってかゆい場合は、山芋に含まれる成分が原因 です。
その成分とは「シュウ酸カルシウム」という物質です。
シュウ酸とは、あの尿路結石の原因にもなるといわれている成分です。
ほうれん草やえぐみのある野菜に含まれていますね。
そのシュウ酸がカルシウムと結合している物質ですが、この結晶の形が「針のようにとがった構造」をしています。
そしてこの針が手の皮膚に刺激を与えることでかゆみに襲われます。
原因は山芋の成分なのです。
というわけで、山芋を触ってかゆくならないためには、
・直接触らない
・構造を破壊する
といった対策をとれば、かゆくならずに済みますよ!
ちなみにシュウ酸カルシウムは、アルカリ性の物質であり、酸によって、結晶構造が溶解します。
また結晶は熱に弱いです。
具体的な対策を紹介します^^
山芋でかゆい時の対処法(調理前)
長芋や大和芋、自然薯などの山芋は、すりおろして食べるだけでなく、サラダや炒め物としても食べることができます。
調理するときは基本的に皮を剥きますね。
皮を剥いたりするだけでも、手がかゆくなってしまう方がいます。
山芋を触って、手にかゆみがでてしまう方は、まず調理をする前に、以下のようなものを試してみてください。
調理用の手袋をつける
直接触らなければかゆみがでることはないので、山芋の皮を剥いたり調理する際は、あらかじめ手袋をつけてしまいます。
調理用の手袋であれば、皮をむく際に、手が滑ってしまうこともないです。
そのまま皮が剥ける手袋も
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手を酢水につけてから皮むきをする
あらかじめ酢水に手をつけてしまうので、山芋を調理するとき、シュウ酸カルシウムの針の構造が皮膚にささりにくくなります。
あらかじめ山芋を酢水につけておく
シュウ酸カルシウムは、山芋に含まれているので、あらかじめ山芋を調理する前に酢水につけてしまう!という方法です。
酢水の濃度は 3% (水1ℓに対し酢大さじ2杯)が理想です。
また酢水の他、同じ酸性のレモン水でも可能です。
山芋を一度冷凍する
山芋は冷凍保存することも可能です。
そして山芋を冷凍することにより、針のような構造が壊れて、すりおろしたときにかゆみがでないようになります。
皮ごと冷凍して、そのまますりおろすことができます。
次の日に山芋を調理することが決まっているのであれば、一晩だけ冷凍庫にいれてからすりおろしてみてはいかがでしょうか。
ただ、山芋自体がかなり冷たくなるので、素手ですりおろすのはかなりつらくなります。
また同じ芋類である里芋の場合は、加熱してから調理することで、結晶が溶解し、かゆくなりにくくなります。
ただ、山芋の場合は消化酵素の面から考えると、長芋をすりおろす場合は、加熱しないで調理した方が消化が良くなります。
山芋でかゆい時の対処法(調理後)
山芋を触って我慢できないほどのかゆみに襲われた場合は、以下のような方法を試してみると良いです!
手を酢水で洗い流す
シュウ酸カルシウムは、酸に弱いので、酢水に手をつけたり、酢水で手を洗うことでかゆみが治まります。
酢水の濃度は、 3% (1ℓの水に対し、酢を大さじ2杯)のものを用意します。
お湯で洗い流す
シュウ酸カルシウムは、酢同様、熱にも弱い構造をしています。
ですので、水ではなくお湯(40℃~)で洗うことにより、かゆみが和らぎます。
何度か行うことで、徐々にかゆみが和らいでくるはずです。
ただ、かゆいからといって、ごしごしと洗ってしまうと、逆効果となりますので、注意してください。
特にお子さんにお手伝いとして、山芋をすりおろしてもらう場合、大人よりも皮膚がうすく、かゆみを感じやすくなります。
調理前に山芋の対策をしておいてあげると良いかと思います。
山芋で口がかゆくなる場合は?アレルギーに注意
山芋を食べることで、口のまわりがかゆくなることもあります。
これも山芋を食べたことで、皮膚が「シュウ酸カルシウム」 に刺激されて、かゆみが発生したと考えられます。
ですが、山芋のアレルギーでもある可能性も考えられます。
そもそも山芋は、アレルギーが起こりやすい食材です。
一般にアレルギーで重篤な症状が起こりやすい食品として、7品目は加工食品に表示する義務があります。
その7品目は牛乳・卵・小麦・そば・落花生・えび・かにです。
これらは、アレルギーをもつ方も多く、食品への表示義務があります。
一方、加工食品に義務はないけれど、記載した方が良いと推奨されている食材があります。
その食材は20品目あります。
芋:やまいも
果物:オレンジ、キウイフルーツ、桃、りんご、バナナ
魚:あわび、いか、いくら、鮭、さば
肉:鶏肉、豚肉、牛肉、ゼラチン
他:くるみ、大豆、松茸、ごま、カシューナッツ
このようになっています。
この20品目は、上記7品目に比べると症例も少ないのですが、アレルギー症状が起こる方がいるので注意が必要な食材であるといえます。
この20品目の中に実は山芋が含まれているのです。
というわけで、山芋でもアレルギー症状は起こる可能性はあるということです。
特に口がかゆくなったりするのは「仮性アレルゲン」 と呼ばれるアレルギーであり、一般的に知られるアレルギー(抗体の反応によって皮膚や粘膜に影響が起こる)とは違い、食品に含まれている成分が直接体に作用します。
これは食品に含まれている化学物質が原因となります。
山芋には、アセチルコリンという化学物質が含まれており、この物質が直接体に作用することで
・イガイガする
・蕁麻疹がでる
・腹痛がおこる
・頭痛がおこる
・嘔吐する
などの症状が起こることがあります。
ですので、山芋を食べて明らかにいつもと違う場合は、アレルギー症状を起こした可能性もあります。
おかしいと感じたら医療機関で検査をしてください。
なお、山芋に含まれるアセチルコリンはその他、なす、トマト、筍、里芋、松茸などにも含まれています。
口のまわりだけがかゆい場合は、シュウ酸カルシウムがかゆみの原因であることが考えられますが、アレルギーの可能性もあるので、特にお子様が食べるときは注意してください。
まとめ
今回は、山芋がかゆいときの対処法をテーマにしてまとめてみました。
山芋を触ってかゆいときは、シュウ酸カルシウムが原因であると考えられます。
シュウ酸カルシウムは熱や酸で結晶が溶解します。
なので、山芋で毎回かゆくなる場合は、直接触らないようにしたり、酢水につけるなどの対策をしておくとかゆくなりにくくなります。
冷凍した状態でもすりおろせます♪
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