ねぎの栄養成分や効果・効能がテーマです。
ネギにはどのような栄養があるのでしょうか。ネギは種類によって多少栄養成分が変わってきます。
また、ネギの効果・効能にはどのようなものがあるのでしょうか。
ネギについてまとめていきます。
ネギの栄養成分には何がある?
ネギは、1年中スーパーで購入することができますが、旬の時期は11~2月の冬の時期とされています。
冬の時期に旬を迎えるネギは、鍋の食材としても多く使用されます。
そんなねぎは風邪をひいたときにもよく食べられている食材です。
では、ネギにはどのような栄養成分が含まれているのでしょうか。
ネギ100gあたりの栄養成分
食品成分表をもとにすると、根深ねぎ(長ネギ・白ネギ)、葉ねぎ、こねぎ100gあたりの栄養成分は以下のようになっています。
※食品成分表5訂
根深ねぎ | 葉ねぎ | こねぎ | |
エネルギー(kcal) | 28 | 31 | 27 |
タンパク質(g) | 0.5 | 1.5 | 2 |
脂質(g) | 0.1 | 0.3 | 0.3 |
炭水化物(g) | 7.2 | 7 | 5.4 |
食物繊維(g) | 2.2 | 2.9 | 2.5 |
カリウム (mg) | 180 | 220 | 320 |
カルシウム (mg) | 31 | 54 | 100 |
βカロテン (µg) | 14 | 1900 | 2200 |
ビタミンB1(mg) | 0.04 | 0.05 | 0.08 |
ビタミンB2(mg) | 0.04 | 0.09 | 0.14 |
ビタミンB6(mg) | 0.11 | 0.12 | 0.13 |
ビタミンB12(µg) | 0 | 0 | 0 |
ビタミンK(µg) | 7 | 94 | 120 |
ビタミンC (mg) | 11 | 31 | 44 |
葉酸(mg) | 56 | 110 | 120 |
ビタミンE(mg) | 0.1 | 0.9 | 1.3 |
表をみると、同じネギという種類ですが、種類によって、栄養成分が異なるというのがわかるかと思います。
ちなみに、根深ねぎというのは「白ねぎ・長ネギ」を指し、おもに関東から北の地域で栽培、そして食べられています。
この根深ねぎでは、主に緑色の部分を廃棄して食べることが多いので、食品成分表では、緑部は廃棄すべき場所とされているため、緑黄色野菜には含まれていません。
ですので、他のネギと比較するとβカロテン含有量が少ないのがわかるかと思います。
また葉ねぎというのは、根深ねぎとは異なり、主に西日本で栽培、そして食べられているネギの種類になります。
この葉ねぎは、根深ねぎとは違い、緑の部分が多くこの部分を食べます。
ですので、葉ねぎは根深ねぎよりも豊富なβカロテンを含みます。
βカロテン含有量は、ピーマンやブロッコリーを超えるほどです。
また根深ねぎと比較すると、カルシウムやカリウムなどのミネラル、ビタミン類よりも多く含まれているといえます。
またこねぎというのは、葉ネギ、一本ねぎを若採りしたものです。
「万能ねぎ」などの名前で販売されています。
このこねぎは、若採りしているだけあって、葉ネギよりも栄養が豊富に含まれており、ビタミンやミネラルも豊富です。
丼ものや麺類など、ちょっと上にのせる薬味感覚で使われていますが、実は栄養価の高い野菜であるといえます。
このように栄養成分でみてみると、根深ねぎよりも、葉ネギやこねぎの方が栄養価は高いのですが、一度に食べる量は、根深ねぎの方が多いといえます。
ねぎの効果・効能には何がある?
ではそんなネギにはどのような効果・効能があるのでしょうか。
冬の時期が旬のねぎには様々な嬉しい効果や効能があります。
疲労回復
根深ねぎには、 硫化アリルの一種である催涙成分アリルスルフィドが葉ネギよりも多く含まれているとされています。
ですので、こちらの硫化アリルの効果を得たい場合は、葉ネギではなく、根深ねぎの方を食べる方が良いといえます。
この硫化アリルの成分は、ビタミンB1の吸収を高め、糖質を効率よくエネルギーに変えるのを助ける効果があるため、疲労回復にも効果があるとされています。
またこの硫化アリルは、にんにくにも多く含まれており、豚肉などのビタミンB1と混ざりあい、脂溶性に変わるので、体内で長くとどまらせ、疲労回復の効果を持続させます。
なので、ねぎ類は疲労回復に効果があるとされています。
殺菌作用・風邪予防
ねぎは薬味にも使用されていますが、昔から殺菌作用があることで知られています。
ねぎの白い部分には「ネギオール」という殺菌成分が含まれているため、風邪予防にもなるとされています。
風邪のときは、【ねぎ湯】にすれば、体を芯から温めることもできます。
また薬味として、肉や魚の臭み取りにも使えます。
生活習慣病の予防
硫化アリルの成分には、血液をサラサラにし、血行をよくする作用があります。
その他、血糖値を下げる効果もあるので、動脈硬化を予防する作用もあります。
血糖値を下げるということで、同時に糖尿病の予防にも期待できます。
これら、硫化アリルには様々な効果が期待できますが、揮発性が高いため、硫化アリルの効果を得たいのであれば、食べる直前に調理した方が良いといえます。
葉ネギ、こねぎ効果・効能
葉ネギやこねぎは、根深ねぎと比較すると、硫化アリルの成分は少ないのですが、βカロテンやビタミンC、カルシウム、カリウムなど、根深ネギと比較して多くのビタミンやミネラルを含んでいるといえます。
風邪予防
葉ネギ、小葱には多くのβカロテンが含まれており、この成分は、強い抗酸化作用をもちます。
βカロテンは、皮膚や粘膜を丈夫にする効果もあるので、βカロテン含有量の多い、ねぎ類を摂取することで、風邪予防の効果も期待できます。
またβカロテンは生活習慣病の予防にも関与しているとされている他、抗酸化作用が強い、ビタミンCも根深ねぎよりも多く含まれています。
美肌効果
抗酸化作用の強い、βカロテンやビタミンCを含むので、アンチエイジング効果としてしみ、そばかすの予防など、美肌効果も期待できます。
骨形成
葉ネギ、小葱にはビタミンKやカルシウムが多く含まれています。
ビタミンKは、血液凝固や骨形成に関与しているとされています。
また、骨形成や神経伝達に関与するカルシウムも多く含まれています。
このように、含まれている成分が違うので、多少、効果や効能には違いがみられます。
目的に合わせて、根深ねぎ、葉ネギの使用を変えるのも良いといえます。
ねぎの栄養成分まとめ
ねぎの栄養成分や効果、効能をテーマにしてまとめました。
ねぎの種類によって、多少栄養成分が異なるので、同時に効果や効能も変わってきます。
根深ネギ、葉ネギの使い分けをすることでも、様々な効果や効能を得ることができます。
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