じゃがいもの芽の処理や毒性がテーマです。
じゃがいもの芽の処理はどうすれば良いのでしょうか。またじゃがいもの原産地はどこなのでしょう。
そんなじゃがいもについてまとめていきます。
じゃがいもの芽の処理はどうする?
じゃがいもの芽には昔から天然毒素である「ソラニン 」が含まれており、その部分を食べると食中毒が発生するとされてきました。
ですので、じゃがいもは芽がついた状態で食べてしまうと、食中毒を起こす恐れがあるので、しっかり芽の部分を処理しないといけません。
処理の仕方といっても簡単ですので、しっかり取り除きましょう。
- 芽の根元を完全に取り除く
- 皮の部分も取り除く
これがポイントです。
基本的にこのポイントを守れば食中毒はおきません。
じゃがいもの調理においては、以下の下処理を行うようにしましょう。
- まずは、じゃがいもの土の汚れをしっかり水で洗い流します。
- 次に、じゃがいもの芽を取り除きます。

あまりにも伸びているものは、手で折ってからそして芽の部分を根元から、包丁の角やピーラーの部分でえぐり取ります。
基本的に1cm程度はえぐりとるようにしましょう。根元も残さないよう、そして周りの部分も残さないよう、しっかりえぐり取ります!
こうすれば、芽がでてしまったじゃがいもでも食べることができます。
また、皮が緑色に変色してしまっている部分にも、毒があるので、その部分は普段より厚めに取り除けば食べることができます。
こちらの記事もどうぞ
じゃがいもで皮が緑になっているものは食べられる?毒が原因!味は?
きちんと処理したじゃがいもは食べられます。しかし、なるべく芽がでてしまったじゃがいもは体の小さなお子様には避けた方が良いでしょう。
じゃがいもの芽の毒性は?
じゃがいもの毒の正体は「ソラニン 」「チャコニン」という神経毒です。
では、実際にどのような症状が起こるのでしょうか。
食中毒の症状としては、
- 吐き気
- 下痢
- 嘔吐
- 腹痛
- 頭痛
などの症状が主な症状となっています。
これらの毒は、じゃがいもだけではなく、同じナス科の植物である、イヌホオズキなどにも含まれています。
そして普通のじゃがいもにもごく少量含まれているのですが、皮や芽の部分には、比較すると10倍以上の毒が含まれています。
特に、皮が緑の部分の毒の量が多いとされています。
具体的な量ですが、
- 大人で50 mgで食中毒
- 150 mg~300 mgで致死量
となります。
子供ですと、もっと少量で食中毒になります。
「ソラニン」「チャコニン」などのじゃがいもの毒を避けるために上記のようにしっかり芽の部分や皮の部分を取り除くことだけでなく
- 保存するときは光に当てないよう冷暗所で保存する
- 未成熟なじゃがいもを食べない
- 家庭菜園で栽培するときは、土寄せをしっかり行い、光に当たらないようにする
などの対策が必要です。
特に家庭菜園で栽培していたじゃがいもを食べて食中毒を起こしたという事例が多いので、家庭菜園の際は、正しく保存する、未熟の状態で収穫しないなど注意が必要です。
また、万が一、ソラニンやチャコニンが付着していた場合、茹でても分解はされません。
しかし、170℃以上の高温ですと、分解されて、量は減るそうです。
ただ、緑の皮の部分が残っていると意味がないようなので、やはりしっかり芽や皮の部分を取り除いて調理をするようにしましょう。
また、中毒症状を起こすほどの毒が入っている場合は、舌にピリピリとした苦味 やえぐみを感じるので、そういったものは食べないようにしましょう 。
じゃがいもの原産国はどこ
じゃがいもには毒があるという恐怖ネタもありましたが、じゃがいもはもともとどの地域が原産なんでしょうか。
じゃがいもは、南米のアンデス山脈が原産とされています。
標高3000~4000mとかなり高い地域でじゃがいもは生まれ、そして紀元前500年前にはもう既に栽培が始まっていたとされています。
そして16世紀にはヨーロッパに伝わりました。
最初は花を鑑賞するだけでしたが、食用のじゃがいもの栽培は18世紀に入ってからだそうです。
そして日本にも17世紀の初めにジャガタラ(現ジャカルタ)から伝わり、18世紀には栽培が始まりました。
飢饉のときにもじゃがいもは保存が良いので大活躍したようですね。
じゃがいもの芽の毒性まとめ
じゃがいもの芽の処理や毒性、そして原産国をテーマにしてまとめました。
じゃがいもは芽の部分や皮が緑になっている部分に毒性があるので、その部分をしっかり取り除いてから食べるようにしましょう。
しっかり取り除けば、食中毒なども起こりません。
こちらの記事もどうぞ
芽が出たじゃがいもは食べられる?どこまで取る?植えると栽培も