健康

銀杏でかぶれる原因や症状は?自然治癒はある?

今日は銀杏かぶれをテーマにしていきたいと思います^^

秋は栗拾い、銀杏拾いと自然の恵みをたくさん頂ける季節です。

ただ、銀杏拾いに行ったけどかぶれてしまった方もいると思います。

銀杏でかぶれる原因はなんでしょうか。

もしかぶれてしまったらどう対処したらよいでしょうか。

銀杏かぶれの原因と症状についてまとめていきます。



銀杏でかぶれる原因

お店で売られている白いきれいな銀杏は触っても大丈夫なのに、銀杏拾い行ったらかぶれてしまう・・不思議ですよね。

銀杏は「裸の種子」裸子植物の仲間なので銀杏は実ではなく種の皮の部分があつくなったものです。

銀杏がイチョウの木になってるのを見かけると、実がついているように見えるのでそう思ってしまいますよね。

その銀杏(種子)を覆っている外皮の部分アレルギーやかぶれ(接触性皮膚炎)をひきおこす成分「ビロボール」や「ギンコール酸」が含まれています。

銀杏の外皮に最も多く含まれていて、イチョウの葉にも0.1~1%含まれています。

なので、人によってはイチョウの木の側を通るだけでアレルギーを引き起こしたり、落ちている銀杏を素手で触ってかぶれをおこしてしまいます。

お店で売られているように外皮をきれいに取り除いてあれば、銀杏の部分には含まれていないので、触ってもかぶれをおこすことはありません。

この状態のものであれば安心できます。



銀杏にかぶれるとどんな症状がでる?

かぶれ(接触性皮膚炎)には種類があって銀杏はアレルギー性の接触性皮膚炎に分類されます。

アレルギー性なので、銀杏でアレルギー反応を起こす抗体をもっている人だけにおこります。

これは多くの場合、銀杏が皮膚に触れることで感作(免疫反応が銀杏をアレルゲンとして覚える)が成立し、その後銀杏に触ることで免疫反応が働いて「かぶれ」を引き起こします。

なので初回では発症しませんし、感作が成立している人しか発症しません。

ただ、銀杏に含まれるビロボールは刺激性がたかいので感作が成立する割合が高くなります。

なので、この間素手で大丈夫だったからと油断しているとアレルギーをおこす事があるので注意が必要です。

ほんの少しの量でも発症してしまい、最初はたいしたないと思っていても想像以上に症状がひどくなる場合もあります。

※銀杏かぶれの症状※
・強いかゆみや紅斑(皮膚が赤くなる)
・発疹
・腫れ
・水疱

これらの症状は人間に備わっている防衛反応でおこるのですが、アレルギーの場合は、この防衛反応が誤作動をおこして過剰に反応してしまいます。

銀杏の症状<強いかゆみや紅斑>

強いかゆみがあらわれます。虫さされよりもかゆく、あまりのかゆさに鳥肌がたつ程です。

かゆさと同時に触った部分が赤くなったりします。

戦国時代の戦に例えるなら、体の中では銀杏にふれた部分に兵隊を集めて、戦い(炎症・腫れ)を始めるために、皮下の毛細血管が拡張している状態が紅斑(赤み)です。

銀杏の症状<発疹や水疱>

敵を迎え撃つためにリンパ球が表皮内に入っていき細胞間にむくみがおこります。

これが丘疹(きゅうしん)でぶつぶつした発疹の頂点に、小さな水疱をもっているのが特徴で、この丘疹が強くなると小水疱になります。

銀杏かぶれの特徴

銀杏かぶれの特徴は その症状がでる日数 です。

すぐ症状が現れる方もいれば何日かたって(2~3日)現れる方もいます。

人にもよりますが、銀杏を触った部分をこえて全身に炎症が広がります。

参考:接触性皮膚炎
http://www.pharmarise.com/paper/list/201707.pdf

なので、手だけに症状が現れたとしても、時間がたつうちに他の部位に発疹やかゆみがでることもあります。

また水疱ができて、かき壊してしまうとその部分に細菌がはいることで、水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)よくいわれる「とびひ」になることがあります。

その部分を触った手で他の部分を触ると、他の部分にとびひする可能性があるので注意しましょう。



銀杏のかぶれで自然治癒はありえる?

銀杏かぶれはその程度にもよりますが自然治癒も可能です。

ただ人それぞれなので、体質やその日の体調によってかぶれ方、治り方も異なります。

かゆみがでる程度の人、うつすら赤くなった程度、手や腕が腫れてしまう程の重度な人などさまざまで、1週間程度で治る方もいれば、1~2ヶ月かかる方もいます。

つらいかゆみをひたすら我慢するしかないのですが、冷たいお水などを使って熱を抑えながらかゆみをやわらげる事が効果的のようです。

人間の体には優れた治癒力が備わっていますが、つらい症状がストレスになり治癒力が弱まることがあります。

お医者さんの薬は自然治癒力の助けとなるので、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

銀杏かぶれの対処法

1⃣銀杏にかぶれてしまったら、触った部分を石けんなどできれいに洗い流しましょう。

かぶれの症状がでていなくても、後々のことを考えて触った場合は必ず洗い流すようにしましょう。

2⃣水疱ができて、かき壊してしまったら、他の部位には触らないようにしましょう。とびひしてしまうと、そのぶん治るのにも時間がかかってしまいます。

3⃣早めに医療機関を受診しましょう。

かぶれの症状がごくわずかでも全身に広がる事もあります。

薬が手元にあるだけで安心できるし、アレルギーの検査をすることもおすすめです。

銀杏かぶれの治療法や治療薬

治療法は、その医療機関や症状にもよりますが、まずパッチテストや血液検査などをしてアレルギーがあるかどうかの確認をします。

薬はステロイド外用剤や抗ヒスタミン薬やステロイドの内服薬が処方されます。

ステロイド外用剤は薬の強さが5段階のランクにわけられていて、軟膏やクリーム、ローション、スプレー、テープなどいろんなタイプがあり患部の状態によって処方される種類もさまざまです。

薬を塗る量はたくさんつけても効果は変わらないし、逆に少なすぎると効果はでません。

なので、お医者さんの指示に従ってキチンと塗ることが大切です。

銀杏にかぶれた時は「うるし」にも注意!

「交差感作」という言葉ご存じですか?

交差感作とは、体の中にできている感作と似たような構造をもっているものを、免疫細胞が見間違えてアレルギー反応をおこしてしまうことを言います。

うるし科の植物には「ウルシオール」という成分が含まれています。

銀杏に含まれるアレルギーを引き起こす成分と科学構造がよく似ているため、銀杏でアレルギーをおこした事がある方は「うるし」でもおこる可能性があります。

逆に言うと「うるし」でアレルギーをおこした事がある方は、銀杏でもおこる可能性があるということになります。

他にも、マンゴーやカシューナッツオイル・ピスタチオなども、うるし科なのでアレルギーをおこす事があります。

銀杏やイチョウの葉でアレルギーをおこした事がある方は、うるし科の植物を食べたり、触らないように注意しましょう。

参考元:ウルシかぶれについて
http://www.drugsinfo.jp/2008/01/06-003905

銀杏のかぶれまとめ

今日は銀杏かぶれの症状や原因についてまとめてみました。

かゆみがでると、ストレスになってしまいがちです。

症状は人それぞれですが、軽度でも早めに医療機関を受診しましょう。

アレルギーの検査をしてみるのもおすすめです。

因みに、銀杏でかぶれた事のある方は漆塗り箸やお椀などでもアレルギーがおこる事があるので気をつけてくださいね。

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