妊婦さんとみょうががテーマです。
妊婦さんはみょうがを食べても大丈夫でしょうか。またみょうがは栄養価が高いといえるのでしょうか。
みょうがについてまとめていきます。
みょうがは妊婦にはダメ?
みょうがといえば薬味によく使われる野菜です。
みょうがの旬は夏みょうがが6~8月、秋みょうがが8~9月となっています。
独特の香りと苦味があり、人によってはちょっと苦手と感じてしまう人もいますが、夏バテ予防にもおススメの野菜です。
そんなみょうがは妊婦さんは食べちゃダメという意見があるのですが、本当に妊婦さんは食べてはいけないのでしょうか。
私の母も聞いたことがあるといっていました。
私が調べたことをここでまとめていきたいと思います。
結論からいって、妊婦さんがみょうがを食べてはいけないという科学的根拠はありませんでした。
みょうががダメな理由は吸収阻害?
妊婦さんがみょうがを食べない方が良い理由としては、みょうがが栄養の吸収を妨げるからのようです。
みょうがの苦味成分が胃腸の働きを弱めるために良くないとされていないようですが、おそらく食べ合わせの問題から来ているのでは…?と思いました。
「みょうが」と「レバー」の食べ合わせが悪いという話は聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
みょうがとレバーを一緒に摂取すると、レバーの栄養の吸収をみょうがが阻害するとか。
ただ私が調べたところ、科学的根拠がなかったので、信ぴょう性がないのです。
私が知らないだけで、科学的根拠があった場合は、ぜひ教えてください。
みょうがが鉄分の吸収を阻害するのか
鉄分の吸収を阻害する因子としては、お茶などに含まれるタンニン、またフィチン酸、シュウ酸などの成分も鉄分を阻害します。
みょうがにはアントシアニンなどの成分が含まれていますが、ポリフェノールの一種であるアントシアニンは、むしろ鉄分の吸収を促進するとされています。
ですので、みょうがは鉄分の吸収を阻害しません。
みょうががビタミンB1の吸収を阻害するのか
またレバーに多く含まれるビタミンB1の阻害因子は、アノイリナーゼというもので、魚介やわらびなどに含まれています。
なのでみょうがはビタミンB1の吸収も阻害していません。
というわけで、なぜみょうがとレバーの食べ合わせが悪いのかはよくわかりませんでした。
この食べ合わせが悪いという点から妊婦さんは食べない方が良いという考察がでているのであれば、レバーとみょうがも科学的根拠がないので、栄養の吸収を阻害するということにはつながらないということです。
なぜ吸収を阻害するのか明確な根拠がないです。
※先ほども伝えましたが、私が調べてなかっただけで食べ合わせに関して科学的根拠があれば、そちらが正しいと思います。
みょうがが体を冷やすからダメなのか
「秋ナスは嫁に食わすな」という慣用句を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
諸説あるのですが、秋茄子は体を冷やす作用があり、大事なお嫁さんの体を労わってという説もありますよね。
妊娠中に冷えがあるとお腹がはってしまったり浮腫むなど、様々な影響が現れます。
なので、妊婦さんは体を冷やさない方が良いのです。
では、みょうがには体を冷やす働きがあるのでしょうか。
みょうがは夏野菜ですが体を温める作用があります!
みょうがには「αピネン」という香り成分が含まれていますが、このαピネンは食欲増進や血行促進の効果があるとされています。
なので、みょうがは実は冷え性改善にも期待できます。
またみょうがの辛味成分である「ミョウガジアール」にも血行促進作用があります。
なので、夏は冷房等で冷えやすい上に、夏野菜は体を冷やすので冷えやすい人は、体を温める作用のある野菜を食べて発汗するのが良いです。
そのほか、体を温める作用のある食べ物として、生姜・玉ねぎ・ニラなどの野菜もあります。
というわけで、体を冷やす働きがあるために妊婦さんにNGというわけではないです。
結論
これらの観点
- みょうがが栄養の吸収を妨げる
- みょうがが体を冷やす
ということはないので、みょうがが妊婦さんにはダメとはいえないです。
私が情報を探した限り、具体的になぜダメかという証拠がでてこなかったので、妊婦さんがみょうがを食べない方が良いということは言い切れないといえます。
もちろんどんな食べものでも、みょうがでも食べ過ぎは良くないので適量が良いかと!
【追記】
みょうがについて色々と調べると、みょうがにはシュウ酸も含まれていることがわかりました。
シュウ酸は、ほうれん草に多く含まれているとされる成分です。
鉄のところで記載しましたが、シュウ酸は鉄の吸収を抑える働きのある成分です。
なので、みょうがが栄養を阻害すると言われているのは、この「シュウ酸」が原因なのではないかと思っています。
ただ、シュウ酸はみょうが以外にも小松菜やしょうが、高菜、つるむらさきなど、様々な野菜に含まれています。
なので、みょうがだけが妊婦さんに悪いというのはやっぱりおかしい解釈かなと思います。
シュウ酸は、えぐみの成分でもあり、取り除くためにはあく抜きをすれば減らすことができます。
なので、みょうがを食べる際は、ほうれん草と同じように、切って水にさらしておけば問題ないです。
みょうがは栄養価は高いといえる?
では、みょうがは栄養価が高いといえるのでしょうか。
正直みょうがには栄養価として特に目立つものはありません。
総合的に見て、みょうがは栄養価は高いとはいえません。
みょうがの栄養価(100g)
食品成分表をもとにすると、みょうが100gあたりの栄養成分は以下のようになります。
みょうが(花穂) | みょうが(茎葉) | |
エネルギー(kcal) | 12 | 7 |
タンパク質(g) | 0.9 | 0.4 |
脂質(g) | 0.1 | 0.1 |
炭水化物(g) | 2.6 | 1.5 |
食物繊維(g) | 2.1 | 1.1 |
カリウム(mg) | 210 | 350 |
カルシウム(mg) | 25 | 11 |
鉄分(mg) | 0.5 | 0.3 |
マンガン (mg) | 1.17 | 1.44 |
ビタミンB1(mg) | 0.05 | 0.02 |
ビタミンB2(mg) | 0.05 | 0.02 |
ビタミンB6(mg) | 0.07 | 0.02 |
ビタミンB12(µg) | 0 | 0 |
ビタミンK(µg) | 20 | 8 |
ビタミンC(mg) | 2 | 1 |
葉酸(mg) | 25 | 13 |
ビタミンE(mg) | 0.1 | 0.1 |
このように食品成分表に記載されている成分でみると、栄養価は高いわけではないのですが、食物繊維や鉄分、ビタミンB群の含有量は野菜の中では中間のクラスです。
なので、全然栄養がないというわけではないのです!
また、みょうがの香り成分である「αピネン」には様々な効能があります。
- 血液の循環を良くして体を温める
- 食欲増進効果
- 消化促進
- 頭をスッキリさせる
- ストレス緩和
などの効果があります。
αピネンには様々な効能があり、頭をスッキリするので、眠気があるときにもおススメです。
また、食欲増進効果もあるので、夏バテ予防にも期待できます。
辛味成分のミョウガジアールには抗菌作用があり、のどの痛みにも良いとされています。風邪予防にもおススメです。
先ほど、妊婦さんにはNGかという話題をだしましたが、漢方では、生理痛や生理不順にも効果があるともいわれています。
みょうがに含まれている葉酸の含有量は、100g中25mgであり、みょうが1本あたりでは5mg程度の含有量になります。
葉酸含有量は少ないですが、妊婦さんも過敏にならず、適度に摂取するのが良いのではないのかなと思います。
苦味が気になるという方は、あく抜きのため切ってから水にさらすようにしてください。
なお、さらしすぎると栄養成分が流出してしまうので、長時間はさらさないように。
みょうがは甘酢漬けもおいしいです。
みょうがは妊婦も食べれるのかまとめ
妊婦さんとみょうがをテーマにしてまとめました。
妊婦さんはみょうがを食べない方が良いという意見が圧倒的に多いのですが、なぜダメなのかを調べてみたかったので、まとめてみました。
実際、探した限りだと科学的根拠はなかったです。
科学的根拠があればなぜなのか私も知りたいです。
いずれにしろ、みょうが食べちゃだめだ!といってセーブするのではなく、自分の体長と判断して摂取してほしいと思います。
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