今日は、松茸の産地をテーマにしていきたいと思います^^
松茸の産地としては、どこが有名なのでしょうか。
また生産量が多いのはどこなのでしょうか。
松茸の産地についてまとめていきます。
松茸の産地はどこが有名?生産量日本一とは
松茸は9~10月が旬の時期といえます。
9月から出回り始める松茸ですが、産地を確認すると、外国産のものが多く目にとまるかと思います。
現在9月ですが、アメリカ産・カナダ産・中国産のものが特に多く流通しています。
国産のものはまだ高価で流通量も少ないといえます。
国産の中で、最も生産量が多いのは「長野県」 です!
実は、長野県が最も松茸の集荷量が多いんです。
他のきのこ類も、結構長野産を見かけますよね。
各県の松茸の収穫量ベストは以下のようになっています。
都道府県 | 生産量(t) | |
1位 | 長野 | 42.5 |
2位 | 岩手 | 20.7 |
3位 | 岡山県 | 1.9 |
4位 | 石川 | 0.8 |
和歌山 | 0.8 | |
6位 | 宮城 | 0.6 |
山形 | 0.6 | |
8位 | 奈良 | 0.4 |
9位 | 京都 | 0.2 |
兵庫 | 0.2 | |
鳥取 | 0.2 |
※平成28年度生産量データ
林野庁
引用元:http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001191364
グラフをみてわかるように、長野県の生産量がダントツです。
28年度の総生産量は、69.4トンでしたので、長野県は、日本の生産量の 65% を占めていることになります。
2位は岩手県
3位は岡山県ですが、長野県がダントツであるといえますね。
表には記載していませが、
福島
鳥取
広島
香川
高知
も多少生産量がありますが、0.1トン程度の量です。
かつては広島 の生産量がトップでしたが、今では長野県での生産量がトップになっています。
またまつたけは、アカマツなどに自生しますが、栄養がたっぷりあるようなところでは育ちません。
また虫食いの被害にあったりと、松茸を収穫するのはなかなか難しいので、まつたけの収穫量は年によってもバラツキがあります。
しめじやまいたけのように、人工栽培ができれば生産量も安定してくるのですが、天然ものなので、なかなか難しいです。
広島県世羅町「まつたけ村」は取扱量が日本一
まつたけで有名な世羅町ですが、ここは生産量ではなく、集荷量 がトップクラスです。
広島県は、2000年頃までは生産量がトップだったのですが、やはり、松茸にも不作があり、現在は長野県が1位になっています。
平成17年度の時点では、広島県がトップでしたが、その数年後には長野県がトップに。
まつたけ村では、年間の扱い量は数トンにもなり、国産の松茸を扱うところとしてはトップです。
まつたけの種類には「ころ」「つぼみ」「中つぼみ」「ひらき」といって、かさや長さによって選別されクラス分けがされています。
なお、つぼみ が最も高価で、ひらき という呼び名になると安価になります。
かさが開いてしまっているので、その名前で呼ばれますが、香りは抜群です。
国産の松茸は1本数千円で取引されるほど高価ですが、それだけ香りが良いのです。
なお高価なつぼみクラスですと、3~4本のかごで1万円くらいするものもあります。
食材の中でもかなり高級品といえますね!
長野県の中では上田が有名です^^
松茸の流通量はどれくらい?
東京中央卸売市場のデータを参考に、去年1年間の産地別取扱量をまとめてみました。
東京中央卸売市場における、全国、および各国の流通量は以下のようになっています。
都道府県・国 | 取扱量(kg) | |
1位 | 中国 | 70188 |
2位 | カナダ | 27217 |
3位 | アメリカ | 25275 |
4位 | 岩手 | 10451 |
5位 | 北海道 | 2564 |
6位 | 長野 | 2177 |
7位 | メキシコ | 1492 |
※平成28年度産地別取扱実績(まつたけ)
東京都中央卸売市場・市場取扱情報
引用元:http://www.shijou.metro.tokyo.jp/torihiki/geppo/
この表をみてもらえるとわかるのですが、やはり国産の流通量はかなり少ないといえます。
長野県の生産量は多いですが、東京の市場では流通量が少なく、岩手のものの方が多く取り扱いされている印象です。
国産のものの中では岩手の取扱量がダントツですが、岩手県の取扱量は、中国産のものと比較すると約1/7となります。
アメリカ産やカナダ産のものの方が流通量は多いですし、本当に国産の流通量が少ないということがよくわかります。
希少価値があるので高値がつくのも納得。
松茸の輸入量はどれくらいなの?
では、実際松茸はどれくらい日本に輸入されているのでしょうか。
東京都での流通量は中国産のものだけで7トンという量です。
アメリカ、カナダも2トンと、東京だけでもすごい量の取り扱いですね。
国別にみた、まつたけの輸入量は以下のようになります。
都道府県・国 | 輸入量(t) | |
1位 | 中国 | 646 |
2位 | カナダ | 184 |
3位 | アメリカ | 126 |
4位 | 韓国 | 9 |
5位 | メキシコ | 8.6 |
6位 | トルコ | 3.2 |
7位 | ブータン | 2.7 |
平成28年度松茸の輸入量
農林水産省統計データ 農林水産物輸出入統計
引用元:http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do
このようになっています。
ですので、日本の輸入量は中国がダントツであることがわかります。
なお、日本の総輸入量は 980トン です。
中国からのまつたけの輸入量は646トンですので、65% は中国からの輸入に頼っています。
松茸はきのこ類ですが、人工栽培が難しいので、貴重なものとされており、国内産のものの値段も高いといえます。
まつたけの流通量のうち約98%は輸入物であるといわれています。
それほど日本には海外の松茸が多く流通しているということです。
中国や韓国産のものだけでなく、遠く離れたアメリカやカナダからも松茸は輸入されているのです。
国産のものと輸入のものとの違いとは?
国産ものは高く、輸入ものは安いという印象の松茸ですが、国産のものと輸入のものでは、どういった違いがあるのでしょうか。
ちなみに安いといっても中国産のものでも1箱1000円は超えますし、やはりきのこ類の中でも明らかに高いといえます。
産地によって松茸の種類が実は違う
実は松茸には種類があります。
見た目は本当にどれも一緒、という感じですが、実は違うんですよね。
そしてやはり香りは国産が一番なのですが、輸送している段階で香りや風味が落ちてしまいます 。
なので、国産の松茸は香りが格別なのですが、輸入品でもきちんと香りがあります。
種類別に分けると、
★日本・中国・韓国
★アメリカ・カナダ
★トルコ
と分けられます。
なので、よく出回っている中国産も、日本の松茸と同じ部類に入るというわけです。
では、それぞれの松茸の特徴を簡単に説明していきます。
中国産マツタケ
市場の65%程度を占めている中国産の松茸は、雲南省、四川省、吉林省のものが多くなっています。
国産の松茸と同じ種類なので、見た目がほぼ一緒です。
あまり違いがないといえます。
ただ輸入されているので国産のものより香りが劣ります。
韓国産マツタケ
輸入量は、アメリカに次ぎ、第4位です。
中国産の松茸同様、日本の松茸と同じ種類なので、見た目がほぼ一緒です。
韓国産のものは10月が多くなっています。
それまでは中国産やカナダ産のものが多いですね。
輸入されてくる段階で時間がたち、国産のものと比較すると香りは劣りますが、食感は近いといえます。
アメリカ・カナダ産マツタケ
アメリカ・カナダ産のものを合わせると、市場の20%を占めます。
アメリカ、カナダ産のものは9月から出回るので、中国産同様、松茸が出始めたら目にする機会が増えるかと思います。
特徴としては、色が白くて大きく、日本の松茸とは見た目が違います。
引用元:http://lifevancouver.jp/2015/08/food/65313.html
ただ、新鮮なものは香りも強いです。
日本料理というよりは、パスタなどの炒め物との相性が良いといえます。
このように松茸は国によってちょっと見た目が違います。
松茸を見つけたら、産地をチェックしてみてください^^
中国産はネットでも安く手に入ります!
まとめ
今回は、松茸の生産量や産地をテーマにしてまとめてみました。
松茸は日本では長野県での生産がもっとも多くなっています。
そもそも日本での生産量が少ないのですが、約65%ほどのシェアです^^
また取扱量が1番なのは広島県です。
かつては広島県の生産量が1位でした。
松茸生産量が少ない日本は海外からの輸入に頼っており、中国からの輸入量が特に多くなっています。
国によって松茸の種類はちょっと違います。
★松茸の栄養に関してはこちらをどうぞ
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