そら豆の病気や害虫の対策がテーマです。
そら豆の病気にはどのようなものがあるでしょうか。またアブラムシなどの害虫にはどのような種類があるでしょうか。
そら豆についてまとめていきます。
そら豆の病気の対策をしよう!葉の病気は?
そら豆は、4~6月が旬です。
そら豆は、10~11月の秋の時期に種まきを行い、そして冬を畑で過ごして春を迎え春になって収穫することができます。
そら豆は栽培期間も長く、栽培適温は15~20℃と冷涼な環境を好みますが、様々な病気の症状が現れます。
モザイク病
モザイク病は、そら豆が最もかかりやすいとされる病気です。
モザイク病は、そら豆以外にも、キュウリなどの野菜で発生しやすく、アブラムシがウイルスを媒介することによっておこります。
そら豆のモザイク病は、葉にモザイク状の濃淡ができます。
引用元:http://hige-oyaji.at.webry.info/201011/article_7.html
また葉や茎に赤褐色の病斑ができるのは「えそモザイク病」です。
病斑が濃くなると、光合成ができなくなり、最終的に枯れてしまいます。
引用元:http://gaityuu.com/yasai/soramame/esomozaiku/photo002.htm
モザイク病の対処法
原因はウイルスです。
アブラムシが汁を吸い、ウイルスが伝染することで、感染します。
もしくは種子伝染します。
アブラムシは、アルミホイルでマルチングすると対策となります。
アブラムシの対策に関しては害虫の項目でも記載しています。
褐斑病
褐斑病は、葉の表面に赤褐色の斑点ができ、その斑点が拡大して、不整形の病斑ができます。
また、そら豆の場合は、豆自体にも症状が現れることがあります。
酷い場合は、株が枯れてしまうこともあります。
引用元:http://gaityuu.com/yasai/soramame/kappan/photo001.htm
褐斑病の対処法
原因はカビです。
風通しが悪い、連作などで発生しやすくなります。
特に3~5月で春になり気温があがり始めたときに発生しやすくなります。
整枝し、風通し、水はけの良い環境にします。
初期は発病した葉を取り除くことで対策となりますが、薬剤散布での治療も可能です。
殺菌剤 STダコニール1000
赤色斑点病
赤色斑点病は、茎や葉に濃い赤褐色の斑点ができる病気です。
不定形の病斑ができ、酷い場合は葉が枯れます。
引用元:http://www.kankyou.shimane-u.ac.jp/oryzae/cn12/cn17/pg86.html
赤色斑点病の対処法
原因はカビです。
多湿条件下で発生しやすくなります。
罹病植物の残さが畑に残っていると伝染しやすくなります。
発生株は離れたところで処分するようにします。
クプラビットホルテを散布しておくことで予防になります。
立枯病
立ち枯病は、そら豆以外にも様々な野菜で発生しやすいです。
地面近くの茎がくびれて枯れ、葉も黄変して枯れていきます。
根が腐敗して株自体も枯れます。
引用元:http://www.potora99.com/des-top/entry74.html
立枯病の対処法
原因は、カビです。
土壌中の菌が伝染源となります。
春になり、気温が上昇すると発病しやすくなります。
風通し、水はけの良い環境にしておきます。
発病した部分は切り取り、薬剤散布でも対策も可能です。
殺菌剤 サンケイオーソサイド水和剤80
さび病
さび病は、黒・褐色・白色の病斑が葉の表面にできます。
やがて病斑が破れて、黄色い粉がでてきて、それがさびのようにみえます。
さび病の対処法
原因は、カビです。
さび病にかかった株は取り除くようにします。
風通しの良い環境で予防となります。
そら豆は春になると草丈がのびてきますが、風通しが良く、畝を高くするなど水はけの良い環境で栽培すると病気の予防になります。
また、春になって暖かくなってくると病気が発生しやすくなります。
敷き藁をしくなど、泥の跳ね返りを防ぐようにします。
そら豆の害虫対策
病気と同じように、害虫の被害もあるので、注意が必要です。
そら豆の害虫・アブラムシ類
アブラムシはそら豆以外にも多く発生しやすいです。
アブラムシは、新芽や葉の裏に発生して、植物の汁を吸います。
被害にあった株は、病気を媒介されるだけでなく、生育を阻害し、すす病を発生させます。
そら豆では主に
- エンドウヒゲナガアブラムシ(体長約4mm)
- マメアブラムシ(体長約1mm)
のアブラムシが発生しやすいです。
エンドウヒゲナガアブラムシは淡緑色、マメアブラムシは黒色です。
アブラムシの対処法
そら豆のアブラムシ対策には、トウモロコシやイネ科の作物を一緒に栽培すると、それらにアブラムシがつくため、そら豆にはつきにくいとされています。
春から繁殖が盛んになります。
見つけ次第捕殺するか、食品成分由来の殺虫剤を散布します。
そら豆の害虫・ホリヘリカメムシ
カメムシの一種で、体長は1.5cm程度で、暗褐色をしています。
アブラムシと同じように植物の汁をすいます。
豆にも針をさして汁をすうため、豆の形が変形することもあります。
ホリヘリカメムシの対処法
冬は繁みに隠れて冬を越すため、周りの除草をするなど、環境を整えます。
見つけたら捕殺する他、薬剤散布も効果的です。
殺虫剤 ベニカベジフルスプレー
そら豆の害虫・マメヒメサヤムシガ
ハマキムシの一種です。
体長1.5cmほどの幼虫で淡緑色です。
特徴としては、葉を幼虫からでた糸で結びあわせ、その中に潜んでいることが多いです。
食害をもたらす害虫です。
さやの中の豆を食べると、豆が黒色します。
マメヒメサヤムシガの対処法
つづられた葉を発見したら、そのままつぶして捕殺するようにします。
また防虫ネットをかけておくことで予防になります。
薬剤も効果的です。
そら豆の害虫・ネキリムシ
カブラヤガの幼虫です。
日中は土の中に隠れていますが、夜に活動して茎を食害します。
根元をかみ切ってしまいます。
ネキリムシの対処法
被害にあった株の周りを掘り起こすと、浅いところに幼虫がいるので、見つけ次第捕殺するようにします。
もしくは薬剤を散布します。
そら豆の害虫・ソラマメゾウムシ
テントウムシの仲間です。
乳白色の幼虫で、豆の中で育ち、成虫になると豆からでていきます。
豆の中に幼虫がいることに気が付かず、食べてしまうことも。
ソラマメゾウムシの対処法
成虫がサヤに卵を産み、幼虫が豆の中で成長するので、成虫がさやにつかないよう、産卵期の4~5月に殺虫剤を散布します。
そら豆の病気・害虫対策まとめ
そら豆の栽培における病気や害虫の対策をテーマにしてまとめました。
そら豆の栽培においても病気や害虫による被害が発生します。
特にそら豆はアブラムシの被害が多いとされているので、アルミホイルでマルチングするなどして、対策するのが良いです。
こちらの記事もどうぞ
そら豆の栽培方法!摘心は?植え方や追肥のタイミングは?