大根おろしの使う部分や甘くする方法がテーマです。
大根おろしにはどの部分を使用するのが良いでしょうか。
また大根おろしが辛い場合、甘くする方法はあるのでしょうか。そして大根おろしにする場合、皮はどうすれば良いのでしょうか。
大根おろしについてまとめていきます。
大根おろしで使うのはどの部分?
大根おろしは部位によって甘さが違います!
というのも、大根おろしの辛味の成分は「イソチオシアネート」という成分ですが、このイソチオシアネートは、大根に含まれている成分である「グルコシノレート 」と酵素「ミロシナーゼ 」が反応することで生成されます。
ですから元から含まれているものではないのですが、大根をすりおろしたり、切ったりすることで成分が反応して、辛味成分の「イソチオシアネート」が生成されます。
このイソチオシアネートのもとになるグルコシノレートは、部位によって量が変わり、真ん中の部位よりも根の先端の方に多く含まれているとされています。
これは大根が子孫を反映させるべく、動物に食べられないようにしたメカニズムともいえますが、下の細い部分の方が食べられやすいのでしょうか…
いずれにしろ、根の先端の部分に辛味成分が多く、葉に近い部分の方が甘味があるといえます。
ですので、大根おろしにする際も、部位を選ぶと良いでしょう。
大まかにわけると、
- 大根の先端の「下部」
- 大根の真ん中の「中央部」
- 大根の葉の方の「上部」
に分けられています。
甘い部分は主に【上部 】です。
辛いのが苦手な方はこの部分を優先して使用するのが良いといえます。
大根の上部
この部分は、3つに分けた中で一番甘味がある部分です。
ですので、甘味を利用して、サラダ・天ぷらの薬味等に利用するのが良いです。
大根おろし特有の辛味が苦手という方は、この部分も大根おろしにしてしまいましょう。
大根の中央部
この部分にもほどよい甘味が残っています。
ですので、大根で 煮物 を作る際は、この中央部がベストです。
他にもおろしポン酢やおろし煮などに!
硬さも程よく、おでんにも向いている場所といえます。
大根の下部
この部分には、大根の辛味の特徴である「イソチオシアネート 」が多く含まれており、一番辛い場所といえます。
ですので、大根特有の味が苦手な方はこの部分は、避けた方が良い場所です。
辛味が得意な方は、この部分を大根おろしにして蕎麦やうどんと一緒に食べるのも良いかと思います。
また漬物にも向いています。
繊維が残っていて、シャキシャキとした食感も味わえます。
まとめると、大根おろしの部位別で
「上部」…薬味、サラダ、和えもの
「中央部」…煮物、おろし煮、調味液(ポン酢)
「下部」…そばの薬味
など大根の部位によって、おろしの使用法が変わってきます。
辛味が苦手な方は上部を使用しましょう!
大根おろしが辛い時甘くするには?
大根をおろしてみて辛すぎるとき、甘くする方法もあります。
大根の上の部分を使用する
上記の煮物の場合と同じように、大根の先端ではなく、上の葉に近い部分を使用することで辛味の少ない大根おろしとなります。
また中間部も先端と比較すると、辛味は少なくまろやかです。
しばらく置いておく
大根の辛味成分【イソチオシアネート】は揮発性 です。
ですので、大根おろしをすって、すぐに食べないとどんどん成分がぬけていきます。
ただ時間がたつと、水分が分離するので食味が低下し、ビタミンCの損失も見られます。
ですので、本来の大根おろしとは少し変わってしまいます。
イソチオシアネートの効果を発するのは、すりおろしてから15分程度の時間とされていますが、15分放置していてもまだ辛味は残っています。
完全に辛味を抜くのであれば30~1時間程度時間をおいておくのが良いといえます。
加熱する
辛味成分は加熱に弱いので、電子レンジで加熱すると辛味がなくなります。
100gで電子レンジで1分程度です。
辛味はなくなりますが、こちらも食味は落ちるので注意が必要です。
実際に使用する場合は、粗熱をとってから使用しましょう。
水に浸す
大根おろしを水に浸し、そのあとキッチンペーパー等で水分をこすという方法です。
よく絞らないと水っぽくなります。
水に浸すことで、辛味がぬけます。
玉ねぎを水にさらすのと同じ原理ですね。
こうすることで、大根おろしが辛かったのが甘くなります。
ですが、加工することで、本来の大根おろしの辛味とは少し違ってくるともいえます。
ちなみに、大根おろしは、おろしてから数分たってからが一番辛味があるといえます。
5~10分程度で辛さが最高潮になるので、すりおろした直後はそこまで辛くはありません!
辛味が強い大根おろしの場合、イソチオシアネートが多く入っているわけですから、がん抑制効果など、体に良い効果もあります!
大根おろしの際、皮はどうする?
野菜を調理するとき、皮は剥くべきか、剥かないべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
大根おろしの場合も2パターンの方がおり、皮ごとおろす方もいます。
栄養価はどうなる?
皮ごとの方が、栄養価が高い野菜は多いと思います。
基本的に皮の付近に栄養が多く含まれているといわれています。
皮の付近にビタミンCが多く含まれている大根ですが、100g中のビタミンc含有量は
- 皮つき…12mg
- 皮むき…11mg
とそこまで含有量自体変わりありません。
ですので栄養価的にみたら皮つきでも皮むきでもどちらもそこまで変化なし!という見解です。
メリット・デメリット
皮をむくメリットとしては、煮物の場合、味がしみこみやすくなります。
また皮をむくことで、表面の汚れを取り除くこともできますし、農薬を心配している方は、皮をむいた方が良いと考えるでしょう。
また皮をむくことで食感も均等になります。
皮をむくデメリットとしては皮を剥かずにすりおろした方が、食べ物を無駄にしません。
微量ではありますが、ムダなく栄養成分を摂取できます。
私は皮をむくタイプなのですが、皮をむく・むかないはどちらでも問題はないといえます。
ただ剥いた方が、雑味は少なくなるといえます。
また大根おろしをするときは粗い目がおススメです。
大根おろしの使う部分まとめ
大根おろしの部位や甘くする方法、そして皮はどうするかなどをテーマにしてまとめました。
大根おろしにする際は、部位によって辛味が違うので、使い分けるのが良いかと思います。
また辛かった場合でも、すりおろした後に対策もとれます。
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