里芋の栄養成分や効果・効能がテーマです。
里芋の栄養成分にはどのようなものがあるのでしょうか。
また、里芋には、どのような効果・効能があるのでしょうか。
里芋についてまとめていきます。
里芋の栄養成分には何がある
里芋は9月からが主に旬となっており、その時期になると里芋が多くスーパーで販売されるようになります。
そんな里芋は煮物にしてもよく食べられますが、どのような栄養成分が含まれているのでしょうか。
里芋100gあたりの栄養成分は、以下のようになっています。
里芋(生) | |
エネルギー(kcal) | 58 |
タンパク質(g) | 1.5 |
脂質(g) | 0.1 |
炭水化物(g) | 13.1 |
食物繊維(g) | 2.3 |
カリウム(mg) | 640 |
カルシウム(mg) | 10 |
βカロテン(µg) | 5 |
ビタミンB1(mg) | 0.07 |
ビタミンB2(mg) | 0.02 |
ビタミンB6(mg) | 0.15 |
ビタミンB12(µg) | 0 |
ビタミンC(mg) | 6 |
葉酸(mg) | 30 |
このようになっています。
いも類に分類されているので、炭水化物量は野菜と比較すると多くなっています。
ですが、いも類の中ですと、炭水化物量は少なく、食物繊維も多く含み、低カロリーです。
カロリー | 炭水化物量 | |
里芋 | 58kcal | 13.1g |
さつまいも | 132kcal | 31.5g |
じゃがいも | 76kcal | 17,6g |
ながいも | 65kcal | 13.9g |
じねんじょ | 121kcal | 26.7g |
カリウムやビタミンB1も多く含んでいるといえます。
里芋の効果や効能
では、里芋には、どのような効果・効能があるのでしょうか。
里芋の効果・効能について簡単にまとめていきます。
むくみの解消、高血圧予防
里芋にはカリウムが多く含まれていますが、このカリウムは、体内の塩分濃度を正常に保つ働きがあり、余分な水分を排出してくれるので、むくみの解消に効果があります。
またカリウムは、高血圧の予防にも効果があります。
腸内環境の改善、便秘の解消
里芋には、多くの食物繊維が含まれています。
100gあたり2.3gもの食物繊維が含まれており、野菜と比較しても多いといえます。
この食物繊維は腸内環境をよくし、便秘の解消に効果があるとされています。
疲労回復
里芋にはビタミンB1が多く含まれています。
このビタミンは、糖質をエネルギーに変える際に、働くビタミンで、疲労回復のビタミンと呼ばれています。
豚肉にも多く含まれています。
このビタミンB1は夏バテにも効果があるとされています。
ぬめり成分の効果
里芋には「ぬめり」成分が含まれており、主にこの成分はムチン・マンナン・ガラクタンなどの食物繊維です。
「マンナン」は、こんにゃくにも含まれている成分ですが、この成分は、水溶性の食物繊維であり、便秘の解消 ・予防、糖尿病の予防にも役立ちます。
「ムチン」は、オクラにも多く含まれている成分ですが、この成分は、唾液の分泌をよくし、消化を促す効果があるとされています。
その他、胃の粘膜を保護したり、肝臓や腎臓の働きを助ける、強化する働きがあるとされています。
また脳細胞の働きを活性化するとされており、近年注目されています。
痴呆予防への効果も期待されています。
「ガラクタン」も食物繊維の一種ですが、この成分は、血中コレステロールを低下させる働きがあるとされています。
癌などの生活習慣病の予防にも効果があるとされています。
ダイエット・美肌効果
芋類の中では、カロリーが低いのにかかわらず、これだけ食物繊維が多いことで注目されています。
善玉菌のえさとなることで、腸内環境を良くしてくれます。
よって、便秘が解消されるので、ダイエット効果、美肌効果も期待されます。
上記の表のように、同じ芋類にかかわらず、カロリーが低いのにかかわらず、エネルギー代謝が良いので、ダイエット効果が期待できます。
このように、里芋には多くの効果・効能があります。
旬の時期は、煮物にして摂取したいですね。
煮物であれば、カロリーも低いです。
里芋にアレルギーはあるの?
食品でアレルギー症状が起こるというのが周知の事実となってきましたが、里芋でアレルギーが起こることがあるのでしょうか。
主にえび、かに、卵、乳、小麦、そば、落花生の7品目はアレルギーが起こりやすいので、食品に表示義務があります。
また、表示を推奨されている食品もあり、
あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、
さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、
やまいも、りんご、ゼラチン
の18品目も、上記の食品のように、アレルギーのため表示が推奨されています。
現在里芋は、表示の義務も推奨もされていません。
里芋は、食物アレルギーの中でも「仮性アレルゲン」といって、食品に含まれている成分が、そのまま体に作用することで起こるアレルギー症状が起こることがあります。
里芋には「 アセチルコリン」と呼ばれる化学物質が含まれており、この成分が直接体に反応することで、口元が赤くなる、かゆくなる、湿疹がおこる、花粉症のような症状が体に起こります。
また腹痛・吐き気などの症状が起こり、最悪の場合、呼吸困難になることも。
里芋のアレルギーといってもあなどれません。
他にも食品に含まれる物質からアレルギーのような症状が起こることがあります。
アセチルコリン:なす・トマト・山芋・筍
ヒスタミン:なす・トマト・ほうれん草・えのき
セロトニン:トマト・バナナ・キウイ
トリメチルアミン:エビ・カニ・タコ・あさり・ハマグリ
アレルギー症状が起こったらどうする?
もし里芋を食べてこのような症状が起きた場合は、一度病院で検査を受けた方が良いといえます。
食物アレルギーの診断としては
- 負荷試験
- 除去試験
- 採血検査
で検査を行います。
アレルギー検査では負荷試験が有効とされています。
また赤ちゃんのときに、里芋を食べてアレルギー症状がでた場合でも、治療することで、大人になってアレルギー症状がでなくなることもあります。
気づいた時に早めに診断して、治療してもらうようにしましょう。
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里芋の栄養と効果まとめ
里芋の栄養成分や効果・効能についてまとめました。
芋類に分類される里芋ですが、このような効果や効能があります。
煮物などにも多く含まれており、摂取しやすいともいえます。
また、里芋を摂取して、アレルギー症状が起こることもあるので、皮膚がかゆい、腫れるなどの症状がでた場合は、病院で診断されることをおススメします。