アピオスの栄養や効果、効能がテーマです。
アピオスは、北アメリカが原産のマメ科のつる性植物で、地下にできる直径3cmほどの塊根を食べます。
アメリカの先住民の貴重な栄養源でもありました。
そんなアピオスの栄養についてまとめていきます。
アピオスの栄養
アピオスは、栄養価が高いため、最近では健康食品として注目されています。
塊根を食べるので、さつまいもと一緒です。
茹でたり蒸したりすると、甘みがあるので、じゃがいもやさつまいもと近い味わいでもあります。
日本では、青森や千葉などでも栽培されています。
そんなアピオスの注目すべき栄養成分には以下のようなものがあります。
- カリウム
- 鉄分
- 銅
- ビタミンB1
- ビタミンB6
- 葉酸
- 食物繊維
アピオスは芋類に分類されていますが、他の芋類と比較しても栄養が豊富に含まれています。
アピオスの栄養価をじゃがいもと比較してみていきましょう。
アピオスのカロリーと糖質(100gあたり)
アピオス | じゃがいも | |
エネルギー | 165kcal | 81kcal |
糖質 | 26.1g | 14.6g |
※食品成分表7改訂(アメリカほど芋・蒸し)(じゃがいも・蒸し)データを参照
アピオスは、じゃがいもよりも炭水化物量が多く含まれているので、カロリー、糖質ともに高くなります。カロリーは約2倍、そして糖質は約1.8倍です。
さつまいもは、100gあたりの糖質が29.6gですので、さつまいもの方がやや糖質は高いといえます。
アピオス1個あたりは小さいですが、高カロリーな食材です。
アピオスのミネラル類(100gあたり)
アピオス | じゃがいも | |
カリウム | 650㎎ | 420㎎ |
カルシウム | 78㎎ | 5㎎ |
鉄分 | 1.0㎎ | 0.6㎎ |
亜鉛 | 0.7㎎ | 0.3㎎ |
銅 | 0.14㎎ | 0.08㎎ |
※食品成分表7改訂(アメリカほど芋・蒸し)(じゃがいも・蒸し)データを参照
アピオスは、カリウムやカルシウムが豊富に含まれています。じゃがいもは、すべての食材の中でも比較的多くのカリウムが含まれていますが、アピオスの方が含有量は高いのです。
またじゃがいもと比較すると、アピオスのカルシウム含有量は約15倍です。
また、鉄欠乏性貧血の予防となる鉄分も豊富に含まれています。
アピオスのビタミン類(100gあたり)
アピオス | じゃがいも | |
βカロテン | 3μg | 4μg |
ビタミンB1 | 0.15㎎ | 0.08㎎ |
ビタミンB6 | 0.15㎎ | 0.22㎎ |
葉酸 | 49μg | 21μg |
ビタミンC | 9㎎ | 11㎎ |
※食品成分表7改訂(アメリカほど芋・蒸し)(じゃがいも・蒸し)データを参照
ビタミンB1は、炭水化物の代謝に関わり、ビタミンB6はタンパク質の代謝に関わるビタミンです。
またアピオスにはじゃがいもの2倍の葉酸が含まれています。
では、アピオスの注目すべき効能について紹介します。
アピオスの注目すべき効果・効能
アピオスの血圧降下作用(ペプチド)
ペプチドは、アミノ酸が2個以上つながったものを指しています。
アピオスに含まれているこのペプチドに、血圧降下作用があることが明らかになっています。
高血圧・むくみの予防(カリウム)
カリウムは、主に細胞内液に含まれており、細胞の外液に多く含まれるナトリウムと血液の浸透圧を正常に保っています。
ナトリウムを摂取しすぎると高血圧の原因になるとされていますが、カリウムは高血圧になるのを防いでくれます。
また、余分な水分を排泄するので、むくみ予防にも効果があるとされています。腎臓にたまる老廃物の排泄も促してくれます。
夏場は特にカリウムが不足しやすいので、果物や野菜を積極的にとると良いです。
骨粗しょう症の予防に(カルシウム)
カルシウムが不足すると、骨からカルシウムが溶けだし、骨粗しょう症のリスクがたかまります。
アピオスには芋類の中でも、特にカルシウムが多く含まれています。
成人女性のカルシウム摂取量は1日650㎎であり、野菜類以外にも「ししゃも」などの魚類も、乳製品も積極的に摂取すると良いです。
カルシウムを日々摂取することで、骨粗しょう症のリスクを軽減するだけでなく、イライラ予防にもなります。
貧血の予防に(鉄分)
鉄分は、酸素を全身に運ぶはたらきのある「赤血球」の構成成分になります。
鉄が不足すると、酸素が全身にうまく運ばれず、貧血の症状が現れることがあります。
アピオスには鉄分も含まれており、芋類の中でも含有量は多いです。
特に女性は、鉄分が不足しやすいので、レバーやハツなどの肉類も摂取すると良いです。
糖質やタンパク質の代謝に(ビタミンB群)
ビタミンB1は、エネルギー、特に糖質の代謝に必要です。ビタミンB1が不足すると、エネルギー代謝がうまく進みません。
またビタミンB6はタンパク質の代謝に関わり、不足すると、皮膚炎や口角炎などの症状が起こることがあります。
便秘の予防改善に(食物繊維)
アピオスには、多くの食物繊維が含まれています。
その含有量は100gあたりで8.4gであり、芋類、野菜類の中でも食物繊維含有量はダントツです。
例えば、食物繊維が多い野菜であるごぼうの含有量は、100g中6.1gであり、アピオスの方が食物繊維を多く含みます。
さつまいもの約3.5倍の食物繊維を含みます。
食物繊維には2種類あり、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、アピオスにはどちらも同程度含まれます。
水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=4.1g:4.2g
水溶性食物繊維は、血糖値が急激にあがるのを抑えたり、腸内でのコレステロールの吸収を抑制するので、生活習慣病の予防にも役立ちます。
また、不溶性食物繊維は便のかさを増やし、さらに腸の蠕動運動を刺激して便の排泄を促す効果があるので、便秘解消の効果もあります。
アピオスは、畑のうなぎといわれるほど、栄養価の高い食品であるといえます!
アピオスの効果的な保存方法
アピオスは、そのままの状態で保存うると、乾燥してしまい、風味が落ちてしまいます。
ですので、アピオスを保存する場合は、じゃがいもと同じように蒸す、ゆでるなどして加熱してから冷凍庫で保存すると良いです!
アピオスの栄養効能まとめ
アピオスの栄養効能についてまとめました。
アピオスは直径3cmほどの小さい芋ですが、栄養が豊富で、芋類の中でも栄養価が高いといえます。
便秘の改善の他、骨粗しょう症の予防や高血圧の予防にも!