つるむらさきの食べ過ぎがテーマです。
つるむらさきの食べ過ぎで注意すべきなのはどのような点でしょうか。
つるむらさきについてまとめていきます。
つるむらさきの食べ過ぎは危険か
つるむらさきは、夏が旬で葉~茎を主に食べる野菜です。
独特の臭いやぬめりのある野菜ですが、食べ過ぎて危険な点はあるのでしょうか。
基本的につるむらさきは、毒性のない野菜なので、適量(1日1束程度)であれば、食べても問題ありません。
つるむらさきのシュウ酸による尿路結石の危険性
つるむらさきには、シュウ酸が含まれています。
シュウ酸は、つるむらさきの他、ほうれん草やキャベツ、ブロッコリーなどの野菜に比較的多く含まれています。
このシュウ酸を多く摂取すると、体内に結石ができる「尿路結石」の原因となります。
もちろんつるむらさきを食べ過ぎることで、この尿路結石のリスクはあります。
ですが、つるむらさきが原因で尿路結石になる場合、毎日生の状態のつるむらさきを500g以上継続的に食べた場合です。
1束程度であれば、食べ過ぎというわけではありません。
それにつるむらさきは基本的に茹でて食べることが多いので、1束程度であれば、含まれる含有量はわずかです。
なので、シュウ酸のリスクはあまり心配しなくて大丈夫です。
シュウ酸のリスク
つるむらさきに「どれくらいシュウ酸が含まれているのか」という明確な数値はないのですが、同じ緑黄色野菜のほうれん草では、生の状態で100gに0.7g(700mg)程度のシュウ酸が含まれているとされています。
ほうれん草は野菜の中でも多くシュウ酸が含まれているので、つるむらさきに含まれるシュウ酸は、700㎎よりも少ないと考えられます。
また、茹でることにより、シュウ酸含有量は40~50%程度減ります。これは、水中にシュウ酸が溶けだすためです。
ですので、ほうれん草やつるむらさきなどの野菜は、茹でることが多いので、実際に摂取するシュウ酸量はかなり少なくなるといえます。
シュウ酸は玉露茶やコーヒーなどにも含まれており、野菜よりも、飲み物を摂取する方が、摂取量は多くなると考えられます。
尿路結石は、日ごろからカルシウムを摂取し、水も多く摂取することで防ぐことができるとされています。
つるむらさきに含まれる食物繊維による下痢の危険性
つるむらさきには、食物繊維が含まれています。
その食物繊維の含有量は、茹でた状態で100gあたり3.1gと野菜の中でも多く含まれています。
水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=0.5g:2.6g
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、つるむらさきには、不溶性食物繊維の含有量の方が多いです。
この不溶性食物繊維は、体の中で良い働きをしてくれます。
- 腸の蠕動運動を刺激する
- 便のかさを増やす
便秘にとって、良い効果も与えてくれるのですが、この食物繊維は体質によっては下痢となる可能性もあります。
胃腸が弱かったり、元から下痢をしやすい人は注意が必要です。
つるむらさきをたくさん食べることによって、不溶性食物繊維が体内で活発的に活動し、下痢の症状が起こることがあります。
なので、日ごろから下痢をしやすい人は、よく噛んで、胃腸が繊維を消化しやすい状態にすると良いです!
そうすることで、下痢のリスクを抑えることができます。
便秘がちな人にとっては、つるむらさきの食物繊維は良い効果をもたらしてくれるので、ぜひ摂取してほしいです。
つるむらさきに毒性はない
つるむらさきは、独特な味と臭いが特徴的な野菜です。
また、食べるとねばねばした食感があり、野菜のモロヘイヤにも似ているとされていますが、別種です。
そして、モロヘイヤに食感が似ているために、毒性があると考えてしまう方がいますが、つるむらさきに毒性はありません。
茎も葉も食べることができます。
そして、モロヘイヤも食べても問題ない野菜です。
モロヘイヤの毒性
モロヘイヤには、一部に強心配糖体「ストロファンチジン」という毒性があります。
これは主に完熟した種子やサヤに含まれています。
モロヘイヤで、種子やさやを食べることはありませんし、スーパーで販売しているような葉と茎だけのモロヘイヤであれば、問題ありません。
家庭菜園でモロヘイヤを栽培している方は、種子やさやの部分は食べないように注意すれば、まったく問題はありません。
つるむらさきの食べ過ぎまとめ
つるむらさきの食べ過ぎについてまとめました。
つるむらさきは、食べ過ぎると、尿路結石の症状が起こる可能性がありますが、生の状態で500g以上大量に食べ続けた場合です。
1束程度であれば問題ありません。
また普段から胃腸が弱く、腹痛や下痢などの症状がある方は、つるむらさきの食物繊維によって、下痢の症状が起こる可能性がありますので注意が必要です。
独特のねばりや臭いはありますが、毒性はありません。