つるむらさきの栄養と効能がテーマです。
つるむらさきは、独特のねばりと匂いがある野菜ですが、栄養も豊富に含まれる緑黄色野菜です。
そんなつるむらさきを食べることで、どのような効能が期待できるでしょうか。
つるむらさきについてまとめていきます。
つるむらさきの栄養
つるむらさきは、東南アジアが原産であり、夏に旬を迎える野菜です。
緑黄色野菜に分類されており、栄養価は高いといえます。
そんなつるむらさきは、旬の時期になると気軽に店頭で購入できるようになります。
あくが強いので、基本的に茹でてから食べるのが特徴です。
見た目は、ほうれん草や小松菜とも似ていますが、どのような栄養が含まれているのでしょうか。
そんなつるむらさきの注目すべき栄養成分には以下のようなものがあります。
- カルシウム
- βカロテン
- ビタミンK
- ビタミンE
- 食物繊維
つるむらさきは、緑黄色野菜なので、βカロテンも非常に多く含まれています。
同じ緑黄色野菜であるほうれん草と、ミネラルやビタミンの含有量について比較してみました。
つるむらさきのカロリー糖質(100gあたり)
つるむらさき | ほうれん草 | |
カロリー | 15kcal | 25kcal |
糖質 | 0.1g | 0.4g |
※ゆで-食品成分表7訂
つるむらさきは、100gあたりで15kcalと、ほうれん草よりも低カロリーで糖質も少ない野菜です。
そして食物繊維も豊富です。
つるむらさきのミネラル量(100gあたり)
つるむらさき | ほうれん草 | |
カリウム | 150㎎ | 490㎎ |
カルシウム | 180㎎ | 69㎎ |
マグネシウム | 41㎎ | 40㎎ |
鉄分 | 0.4㎎ | 0.7㎎ |
亜鉛 | 0.4㎎ | 0.7㎎ |
銅 | 0.07㎎ | 0.11㎎ |
※ゆで-食品成分表7訂
つるむらさきとほうれん草を比べると、ほうれん草の方が全体的にミネラル含有量は多いです。
ですが、つるむらさきには、カルシウムが特に多く含まれており、その含有量はほうれん草の約3倍です。
つるむらさきのビタミン量(100gあたり)
つるむらさき | ほうれん草 | |
βカロテン | 3400μg | 5400μg |
ビタミンE | 1.3㎎ | 2.6㎎ |
ビタミンK | 350μg | 320μg |
葉酸 | 51μg | 110μg |
ビタミンC | 18㎎ | 19㎎ |
※ゆで-食品成分表7訂
つるむらさきは、ほうれん草同様に多くのβカロテン、ビタミンK、ビタミンCが含まれています。
またビタミンEや葉酸などの、大切なビタミンも含まれています。
つるむらさきの期待できる効能
つるむらさきには、様々な栄養が含まれているので、いろいろな効能も期待できます。
カルシウムとビタミンKで骨を丈夫に
つるむらさきには、野菜の中でも多くのカルシウム、そしてビタミンKが含まれています。
カルシウムの含有量は野菜の中でも豊富で、モロヘイヤ、大根の葉、ケール、水菜につぐ含有量です。
小松菜も比較的カルシウムは多いですが、小松菜よりもつるむらさきの方が含有量は多いです。
カルシウムは、骨の形成に関わるミネラルであり、カルシウムが不足すると、骨粗しょう症のリスクが高まったり、イライラする原因となります。
また、ビタミンKはカルシウムを骨に定着する役割を果たしています。
つまり骨の形成にカルシウムとビタミンKは必須であり、つるむらさきは骨の形成に関わる大事なミネラル、ビタミンを含んでいるといえます。
抗酸化作用の強いβカロテン
βカロテンは、緑黄色野菜に多く含まれるビタミンで、体内でビタミンAに変換され、皮膚や髪の健康維持、その他発育を促進するなどの大切な役割があります。
ビタミンAに変換されなかった分は、体内でβカロテンとして働きます。
βカロテンの働きとしては以下のようなものがあげられます。
- 免疫力を高める
- 活性酸素から体を守る
- 動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病を防ぐ
このような体に良い働きをしてくれながら、摂りすぎた場合の副作用は特にありません。
緑黄色野菜は、1日に120g以上摂取することが目標とされています。つるむらさきも、βカロテン含有量の多い、緑黄色野菜です。
モロヘイヤや人参にも多く含まれます。
老化を防ぐビタミンE
ビタミンEも体内で、抗酸化作用を発揮します。
ビタミンEの1日の摂取目標量は6.3㎎であり、つるむらさき100gを摂取することで、摂取目標量の1/5量と取ることになります。
動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防の他、抗酸化作用が強いのでしみ、しわなどの予防にも効果があります。
食物繊維で腸内環境を改善
つるむらさきには、多くの食物繊維が含まれています。
その含有量は100gあたりで3.1gです。
食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が含まれていますが、つるむらさきには不溶性食物繊維の方が多く含まれます。
割合は、水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=0.5g:2.6gです。
不溶性食物繊維は、体内で腸の蠕動運動を刺激し、便通をよくする作用があります。食物繊維を摂取することは、便秘解消にも効果があります。
不溶性食物繊維は、肉や魚には含まれませんので、野菜を積極的に摂取することで便秘の改善につながります。
日本人の摂取目標量は、男性で20g、女性で18gと多いので、日ごろから野菜を積極的に摂取するのが良いです。
つるむらさきは栄養価の高い野菜
つるむらさきは、ビタミンやミネラル類の含有量が多く、栄養価も高い野菜であるといえます。
野菜の中には、ビタミンやミネラル類など含有量の乏しい野菜もあります。
例えば、よく食べられる玉ねぎは、カリウムは多く含まれていますが、これといって含有量が多いミネラルやビタミンはありません。
緑黄色野菜にも含まれていますし、つるむらさきは栄養豊富です。
ただ、すべてのミネラルやビタミンのバランスが良いわけではありません。
貧血に効果のある、鉄分、銅などのミネラルは少ないので、こういったものは、動物性食品であるレバーなどで補うと良いです。
また、食物繊維の摂取目標量は高いので、様々な野菜をバランスよく摂取すると良いです。
食物繊維が豊富な野菜は、モロヘイヤやごぼう、芽キャベツ、ブロッコリー、オクラなどの野菜です。
つるむさきの食べ方には注意
つるむらさきには、シュウ酸が含まれています。
ですので、つるむらさきは生で食べることもできるのですが、独特のえぐみを感じてしまいます。
ですので、つるむらさきを食べる際は、茹でて食べた方が美味しくいただけます。
シュウ酸が含まれているとはいえ、1日に何百gも生の状態で食べ続けなければ問題ないです。
つるむらさきの栄養と効能まとめ
つるむらさきの栄養と効能についてまとめました。
つるむらさきは、βカロテン、カルシウム、食物繊維などが豊富な緑黄色野菜です。
抗酸化作用、老化防止、骨の健康維持、便秘解消などに効果があります。
えぐみを感じるので、ゆでてから食べると良いです。