じゅんさいの栄養と効能がテーマです。
じゅんさいは、池に自生していますが、最近では栽培種が多く出回っています。若い茎葉を摘み取って食べます。
独特のぬめりが特徴のじゅんさいですが、どのような栄養があるのでしょうか。
じゅんさいの栄養や効能についてまとめていきます。
じゅんさいの栄養
じゅんさいは、瓶詰もしくは、袋入りのものが一般に販売されています。
瓶詰のものは、加熱処理済みですので、そのまま調理して食べられますが、袋詰めのじゅんさいは、加熱処理する必要があります。
熱湯でさっと茹でたじゅんさいを、冷水にさらして水気をよく切った後に調理します。
酢味噌和えや鍋、味噌汁などの具材にされます。
そんなじゅんさいにはどのような栄養成分が含まれているのでしょうか。
じゅんさいで注目すべき栄養成分には以下のようなものがあります。
- 食物繊維
- ビタミンK
じゅんさいは、98.6%が水分ですので、栄養成分は他の野菜に比べて乏しいです。
緑色の見た目をしているので、緑黄色野菜と思われがちですが、βカロテン含有量は少なく、100gあたりで29μgしか含まれていません。
※緑黄色野菜の基準は、100gあたりのβカロテン含有量が600μg以上です。
タンパク質や炭水化物もほとんど含まれていないので、じゅんさい100gあたりで5kcal、そして糖質は0gと低カロリー&低糖質です。
じゅんさいのミネラル含有量
カリウム | 2mg |
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カルシウム | 4mg |
マグネシウム | 2mg |
鉄分 | 0mg |
亜鉛 | 0.2mg |
銅 | 0.02mg |
じゅんさいは、カリウムやカルシウムといったミネラル分も極めて含有量が少ないです。
通常、少なくても野菜には、200㎎程度のカリウムが含まれていますが、じゅんさいにはほとんど含まれていません。また、カルシウムやマグネシウムの含有量も野菜の中では、かなり含有量が少ないといえます。
ミネラルでみると、比較的亜鉛の含有量は多いです。
じゅんさいのビタミン含有量
ビタミンK | 16μg |
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ビタミンB1 | 0mg |
ビタミンB2 | 0.02mg |
葉酸 | 3μg |
ビタミンC | 0㎎ |
ビタミン含有量が少ないじゅんさいですが、ビタミンKは比較的多く含まれています。
ただビタミンB群の含有量はかなり少ないです。また、悪性貧血の予防に効果のある葉酸も、100g中3μgほどしか含まれていません。
これは、野菜類の中でもかなり含有量が少ない方です。
じゅんさいの効能・効果
ミネラルやビタミン類の少ないじゅんさいですが、どのような効能が期待できるでしょうか。
腸内環境の改善に(食物繊維)
98%以上が水分のじゅんさいですが、食物繊維も含まれています。
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類がありますが、じゅんさいはどちらもバランスよく含んでいます。
水溶性食物繊維は、体内のコレステロール値の上昇を抑えて、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病を防ぐ働きがあります。また、血糖値の急激な上昇を防ぐ働きもあります。
一方の不溶性食物繊維は、腸の蠕動運動を促し、便通を良くするはたらきがあります。よって、便秘改善に効果があるとされています。
じゅんさいは、100g中に水溶性食物繊維0.4g、不溶性食物繊維を0.6gと、どちらもバランスよく含んでいるために、生活習慣病の改善や便通改善に効果があるといえます。
骨の健康維持に(ビタミンK)
じゅんさいには、比較的多くのビタミンKが含まれます。
ビタミンKは、骨の形成を促す作用があり、ビタミンKが不足すると、骨がもろくなり、骨粗しょう症のリスクが高まります。
また、血液を固める成分を活性化する作用があり、ビタミンKが不足すると、血がかたまりにくくなります。
ビタミンKは、通常の食生活で不足することはほとんどないですが、ダイエットなどで偏食すると不足することもあります。
じゅんさい100gで、1日のビタミンK摂取目標量の1/10を摂取できます。
抗酸化作用(ポリフェノール類)
じゅんさいは、βカロテン含量は少ないですが、葉には抗酸化作用のある「ポリフェノール類」が多く含まれているとされています。
参考元:https://www.affrc.maff.go.jp/docs/kinousei_pro/pdf/4-2teiansiryou.pdf
ポリフェノールの含有量が多いために、生活習慣病の予防や、動脈硬化の予防にも効果があるとされています。
じゅんさいのぬめり成分
じゅんさいの独特のぬめり成分は、保湿力や老化を防ぐ作用があるとされ、化粧品にも活用されています。
また、胃の粘膜を正常に保ち、胃炎などの胃の病気の予防にも役立つとされています。また、タンパク質の吸収を促進してくれます。
茹ですぎるとこのぬめり成分がなくなってしまうので、注意が必要です。
じゅんさいの栄養価は高いといえるのか
じゅんさいは、ミネラル、ビタミンの含有量からみて、栄養価は高いとはいえません。
他の野菜と比較して、98%以上が水分量のため、水分の割合が高く、栄養成分は乏しいです。
ですが、食物繊維やビタミンK、そして抗酸化作用が期待できるポリフェノールが含まれています。
なので、栄養が全く含まれていないというわけではありません。
じゅんさいの保存方法と賞味期限
じゅんさいは、瓶詰のものであれば長く保存が効くものが多く、常温保存で1年ほど日持ちします。
ですが、スーパーなどで販売されている袋詰めのものは、加熱されていないものですので、あまり日持ちしません。
袋詰めのものは、常温ではなく、冷蔵庫で保存するようにします。
じゅんさいの賞味期限
冷蔵庫で保存したじゅんさいの賞味期限は、1週間程度になります。
なるべく購入したら早めに食べてしまった方が良いです。
さらに、袋を開封してしまうと日持ちしないので、なるべく開封したら食べきってしまった方が良いです。
じゅんさいを茹でて、冷水にとった後は、ポン酢でいただくだけで美味しいです。
その他、天ぷらや酢の物にするのも良いです。
じゅんさいの栄養・効能まとめ
じゅんさいの栄養、効能をテーマにまとめました。
じゅんさいは、他の野菜と比較して、ミネラルやビタミン類は少なく、栄養価は高くありません。
効能が期待できるのは、食物繊維やポリフェノール、そしてぬめり成分です。
あまり一度に多く食べることはないですが、生活習慣病の予防にも役立ちます。