うるいの栄養や効能がテーマです。
うるいは、春が旬の山菜であり、天然ものは4~5月に出回ります。生のまま食べることができるうるいですが、どのような栄養が含まれているのでしょうか。
またうるいを食べることで期待できる栄養など、うるいについてまとめていきます。
うるいの栄養成分
うるいは、生のまま食べることができるので、あく抜きをして栄養価が失われることもありません。
酢味噌で和えたり、マヨネーズをつけて食べるだけでも美味しくいただけます。
そんなうるいにはどのような栄養が含まれているでしょうか。
うるいに含まれている注目すべき栄養成分には以下のようなものがあげられます。
- βカロテン
- ビタミンK
- 葉酸
- ビタミンC
- 食物繊維
うるいの緑の葉の部分には、抗酸化作用が強いβカロテンも含まれています。
また100gあたりで22kcalと低カロリーです。シャキシャキとした食感も特徴的ですが、うるいの92%は水分です。
うるいのミネラル含有量(100g)
食品成分表をもとにすると、うるい100gあたりには以下のようなミネラルが含まれています。
カリウム | 390mg |
---|---|
カルシウム | 40mg |
マグネシウム | 14mg |
鉄分 | 0.5mg |
亜鉛 | 0.5mg |
銅 | 0.09mg |
食品の中で、含有量が多いわけではないですが、野菜・山菜の中では比較的【カルシウム】が多く含まれています。
全体的にミネラルの含有量はそこまで多いわけではないですが、むくみ予防や高血圧の予防に効果のある【カリウム】は比較的多いです。
うるいのビタミン含有量(100g)
βカロテン | 1900μg |
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ビタミンB1 | 0.09㎎ |
ビタミンB2 | 0.12㎎ |
葉酸 | 120μg |
ビタミンC | 50mg |
ビタミンk | 160μg |
うるいは、ビタミンB1やB2は多く含まれているわけではないですが、野菜・山菜の中でもビタミンCの含有量は多い方です。
また葉酸も多く含まれています。
うるいで期待できる効能
うるいにはどのような効果が期待できるでしょうか。
生活習慣病の予防(βカロテン)
βカロテンは、体内でビタミンAとして働きます。
ビタミンAに変換されなかった分は、抗酸化作用の働きのあるβカロテンとして働きます。
βカロテンは、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から体を守ったり、がんを予防する効果があるとされています。
うるいには、100g中に1900μgものβカロテンが含まれており、これは青梗菜やカイワレ大根の含有量と同じくらいです。βカロテンは、肉や魚にはない貴重な栄養成分です。
なお、油と一緒に調理すると、吸収が良くなります。
骨を丈夫にする(ビタミンK)
ビタミンKは、血液を凝固する成分の合成に関わっており、ビタミンKが不足すると出血をしたときに、血がとまりにくくなってしまいます。
また、骨の形成を促す成分なので、骨を丈夫にする働きもあります。
ビタミンKの摂取目安量は、1日150μgであり、うるい100gを摂取すると、この目安量をクリアできます。ビタミンKは、摂りすぎても問題ありません。
小松菜やほうれん草にも多く含まれる成分です。
免疫力UP(ビタミンC)
ビタミンCというと、果物のイメージがある方も多いと思いますが、野菜にも多くのビタミンCが含まれます。
特に、うるいには多くのビタミンCが含まれており、その含有量は山菜の中でもトップクラスです。
ビタミンCは、白血球の免疫力を高め風邪予防に効果がある他、しみ・そばかすを防いでくれます。美肌効果も期待できる成分です。
うるい100gあたりのビタミンC含有量は50㎎であり、これはグレープフルーツやオレンジよりもビタミンC量が多いです。レモン果汁と同じくらいのビタミンCを含みます。
ビタミンCは多く摂取しすぎても問題ないので、野菜や果物もバランスよく摂取してください。
貧血予防(葉酸)
葉酸は、DNAの合成に関わる他、ビタミンB12とともに赤血球やヘモグロビンの合成に関わります。
妊娠中の方は、特に葉酸を多く摂取する必要があり、妊娠中に不足すると赤ちゃんの神経管の発育がうまくいかなくなることがあります。妊婦さんの摂取目安量は1日に400μgです。
また成人女性でも1日に240μgの葉酸を摂取した方が良いとされています。うるいには、100g中で120μgもの葉酸が含まれます。
野菜以外にはレバーにも多く含まれる栄養成分です。
腸の働きを良くする(食物繊維)
食物繊維には、血糖値の急激な上昇を防ぐ効果のある【水溶性食物繊維】、また腸を刺激し、蠕動運動を促して便秘を解消する効果のある【不溶性食物繊維】があります。
うるいには、水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も含まれていますが、不溶性食物繊維の方が含有量が多いです。
うるいの食物繊維繊維は、水溶性0.8gに対し、不溶性は2.5g、100g中に3.3gもの食物繊維が含まれます。
成人女性の1日の摂取目標量は、18gであり、うるい100gを摂取すると、1日の目標量の1/6量を補えます。
その他、モロヘイヤやブロッコリーなどの緑黄色野菜にも多く含まれます。
うるいの栄養価は高いのか
うるいは、βカロテンをはじめとするビタミン類、またカリウムも豊富に含まれている山菜です。
βカロテンやビタミンCの含有量が多いため抗酸化作用も強く、栄養価の高い山菜といえます。
旬の時期が短く、1年中食べることができるものではないですが、栄養価が高いので旬の時期はぜひ味わっていただきたいです。
うるいの栄養を効率よく摂取する食べ方
うるいは、生のまま食べることができますし、あく抜きも不要です。
洗ったら食べやすい大きさに切って、マヨネーズや酢味噌をつけてそのまま食べられます。
ただ、葉には独特の苦みがあります。
苦手な方は、沸騰したお湯でサッとゆでてから、食べると葉の苦みもなくなります。ゆでることでぬめりもでてきます。
また、うるいの葉に含まれるβカロテンは、油と一緒に食べると吸収が良くなるので、炒め物にしたり、天ぷらにしたり、油と一緒に調理するのもおすすめです。
うるいの栄養効能まとめ
うるいの栄養や効能についてまとめました。
うるいは山菜の一種ですが、βカロテンやビタミンCが豊富に含まれています。
その他、葉酸や食物繊維も豊富です。
生のまま食べられるので、栄養の損失も少ないのが特徴です。