ゆずの栄養がテーマです。
ゆずは香りもさわやかで、いろんな料理に使える柑橘類のひとつ。
その実を丸ごと、成分余すことなく摂取できるので、かなり優秀ですよね。
そんな万能で優秀なフルーツですが、栄養面ってどうなの?香りだけ?といろいろ気になる方も多いのではないでしょうか。
今回はそのゆずの栄養とその効能についてまとめていきます。
ゆずにはどんな栄養がある?
ゆずは色味からして夏のイメージがありますが、旬は秋から冬にかけてです。
そしてゆずは果物ですが、実は昔から漢方ではかなり重宝されていて薬にも使用されていました。
薬にも使用されるほどなので、ゆずの栄養は期待できます。
ゆずには以下のような栄養成分が含まれています。
- ビタミンC
- カリウム
- カルシウム
- βカロテン
- ペクチン
- クエン酸
このような成分が含まれています。
それぞれの栄養成分の効能について説明していきます。
ゆずで注目する栄養素や効能
ゆずっていろんな種類の栄養成分が含まれています。

ゆずのビタミンC
ビタミンCには、皮膚や粘膜の健康維持の役割があります。
ストレスへの抵抗力を高めたり、鉄の吸収を良くする効果も。
ビタミンCは、抗酸化作用が強いので、鼻やのどの粘膜を強くし免疫力をあげて風邪予防の効果が期待できます。
特に果汁ではなく、皮の方にビタミンCが含まれており、その差は4倍。
(ビタミンC含有量 ゆず果汁40mg/100g ゆず皮160mg/100g)
またビタミンCは、美肌効果も期待できます!ビタミンCが不足すると、肌荒れの原因となります。
ビタミンCを摂取することで、しみ・しわの予防にもなります。
ゆずのビタミンP(ヘスペリジン)
ヘスペリジンは柚子の白いワタの部分に含まれている、ポリフェノールの一種です。
毛細血管の強化作用があり、血流改善、コレステロール値の改善に役立ち、生活習慣病の予防にも役立つ成分です。
ゆずのカリウム
カリウムには、体内の塩分濃度の調整をする役割があり、不要なナトリウムを体外に排出する効果があるので、高血圧を予防する効果があります。
血圧の低下、脳卒中の予防、骨密度の増加に効果的です。
ゆずの果汁には、100g中200㎎ものカリウムが含まれており、これはきゅうりのカリウム量と同じ量です。
きゅうりはカリウム含有量が多いとされています。
ゆずのカルシウム
カルシウムは、主に骨や歯を作っている役割があります。
神経の興奮を抑え、エネルギーを作る助けや血圧の維持などの重要な働きに利用されています。
ゆずは、果汁よりも皮の方に2倍多くカルシウムが多く含まれています。
ゆずのβカロテン
ゆずは果物ですが、βカロテンも含まれています。
βカロテンには、発育を促進する、肌の健康を維持する、目の働き(視覚の暗順応)を助けるなどの役割があります。
粘膜に働き、細菌から体を守る役割もあります。
有害な活性酸素から体を守る抗酸化作用や、免疫を増強してくれます。
βカロテンは、油脂と一緒に摂取すれば吸収率がアップするので、薄切りにして野菜や魚などと炒め物にすると良いです。
果汁ではなく、皮に多くβカロテンが含まれており、その含有量は100g中210μgです。
淡色野菜並みに多い含有量といえます。
ゆずのクエン酸
ゆずのクエン酸はみかんの3倍、レモンの2倍と柑橘類のなかでもかなり高栄養です。
クエン酸は、疲労回復の効果がある他、高い殺菌効果もあります。
そして、ゆずは栄養の他にもいろいろな効果を発揮しています。
温熱効果
ゆずの皮にある精油分がお湯に溶けだして、体を芯から温めてくれます。
いわゆるゆず風呂の効能ですね。
血流を良くし、炎症を抑えたり、関節の痛みを抑えてくれます。
リラックス効果
ゆずの香りに含まれるリモネンは、大脳に直接働きかけることで、脳をすっきりさせ、ストレスを和らげるなどの効果をもたらします。
そしてもうひとつ、そのリモネンについても驚く効果も。
リモネンには抗がん物質が含まれており、悪玉コレステロールを減少させる効果もあるということわかりました。つまりガン抑制と肥満抑制ですね。
こういったゆずの栄養素の研究もどんどん進んでいるので、活躍の場はもっと広がりそうですね。
ゆずの肌への効果
その他にもゆずは濡れた皮膚の膜をコーティングしてくれるので、皮膚を潤わしてくれる効果も。
その効果を利用し、ゆずで手作り化粧水を作る方もいらっしゃいます。
簡単に作り方を説明すると、広口瓶にゆずの種と焼酎を入れ、冷蔵庫で1週間ほど漬け込むだけです。
その間に、1日1回瓶をひっくり返して混ぜること!
とろっとした化粧水が出来上がります。
冷蔵庫で1カ月ほど持ちます。
使用の際はスプレーボトルなどに入れてください。
お風呂に使ったあとのゆずでも十分作れるのでぜひフル活用してくださいね。
ゆずの注意点
ゆずを皮膚に直接使用する場合には、注意点もいくつかあります。
さきほど説明した、ゆずの香り成分のひとつであるリモネンですが、これは人によって肌を刺激してしまうことがあるので敏感肌、乾燥肌、アレルギー体質の人は注意が必要です。
化粧水として使用する場合は、まず他の目立たない部分で試してからご使用ください。
ゆず風呂の場合は、ゆずを袋に入れたり、乾燥させてから入れたりと工夫して楽しみましょう。
ゆずの栄養価は高いといえる?
ゆずには体に良い、様々な栄養が含まれています。

果物の中では、ビタミンC含有量はトップクラスであり、栄養価は高いといえます。
特に皮に多く含まれており、その含有量はアセロラ、グァバに次ぎます。
ただ、ミネラルやビタミンの含有量が多いというわけではないので、緑黄色野菜や肉・魚類と一緒にバランスよく摂取してください。
またゆずを購入する際は、なるべく新鮮なものを選び、保存状態をよくすることで、栄養がつまっている状態のゆずを摂取することができます。
収穫から時間がたつと、どんどん栄養が奪われていってしまうので注意が必要です。
ゆずの選び方
店頭で並んでいるゆずを手に取って確認しましょう。
- 実に張りがあるもの
- ぶよぶよしていないもの
- 傷があまりついていないもの
- ヘタの部分が茶色く変色していないもの
このようなゆずを選ぶようにしてください。
また購入したゆずは、室内で常温でも1週間程度は大丈夫ですが、エアコンなどで室温が高い場合は乾燥を防ぐためラップをするか袋に入れて野菜室に入れておきましょう。
香りを損なわないように、なるべく早く使いきりましょう。
ちなみにゆずは酸味が強いので、果肉そのまま食べるのはおすすめしません。
食べるというよりも料理の引き立て役として使う方が多く、特に皮は香りが強いので風味づけによく使われますね。
定番なのは漬物やジャムなど、冬場によく見られます。
また、風味付けの他、炒め物などにしてもいただけますので、ぜひ試してみてください。
ゆずの栄養まとめ
今回は、ゆずの栄養やその効能をテーマにしてまとめました。
ゆずは柑橘類の中でも、実は食べられないものの、ビタミンCをはじめとする栄養が含まれています。
疲労回復、免疫力アップ、肥満予防などにも効果あり、昔から漢方などで使用していたのも納得できます。
代表的な使い道以外にも、料理のレシピがたくさんあり、お風呂ではもちろん、化粧水でも使えるので捨てるところなしの果物ですね。