うどの栄養や効果がテーマです。
うどは、春に多く出回りますが、調理したことがない方にとっては馴染みのないものかもしれません。
そんなうどですが、栄養はどんなものが含まれているのでしょうか。
うどの栄養や効果についてまとめていきます。
うどの栄養成分
うどは、特有の香りと独特の苦みが特徴の山菜です。
うどには、主に2種類あり、暗闇で日光にあてずに、白いまま育てる「軟白うど」と、上半分だけ日光にあてて育てる「緑化うど」があります。
一般に、スーパーで販売されている「山うど」は、この緑化うどを指しています。
春には、山うども出回りますが、基本的に軟白ウドの方が多く流通します。
うどの注目すべき栄養素は以下のようになります。
- カリウム
- 食物繊維
- 葉酸
- クロロゲン酸
うどには、あまり多くの栄養素が含まれていません。
94%が水分ですので、100gあたりで14kcalと低く、糖質は100g中で3.4g含まれています。
※うどは基本的に水にさらしてから調理するので、食品成分表の生の状態ではなく、水さらしのデータを記載しています。
食品成分表をもとにすると、うど(軟白ウド)100gあたりの栄養成分は以下のようになります。
うどに含まれるミネラル類
カリウム | 200mg |
---|---|
カルシウム | 6mg |
マグネシウム | 8mg |
鉄分 | 0.1mg |
亜鉛 | 0.1mg |
銅 | 0.04mg |
※うど・茎-水にさらしたもの100gあたり
カリウムは、野菜のでは含有量は多いとはいえませんが、含まれています。
カルシウムやマグネシウムなどのミネラル類は、野菜の中でも含有量がかなり少なく、ワースト10に入るくらいの含有量です。
ですので、ミネラルで期待できる栄養成分はカリウムくらいです。
うどに含まれるビタミン類
ビタミンB1 | 0.01㎎ |
---|---|
ビタミンB2 | 0.02㎎ |
ビタミンB6 | 0.03㎎ |
葉酸 | 19μg |
ビタミンC | 3mg |
※うど・茎-水にさらしたもの100gあたり
うどは、軟白栽培されているものは、βカロテンが含まれておらず、またビタミン類もほとんど含まれていません。
葉酸は微量ですが含まれます。
うどの栄養効果とは
うどにはどんな栄養効果があるでしょうか。
むくみや高血圧の予防に(カリウム)
カリウムは、余分なナトリウムを排泄して、体内の塩分濃度を調整するはたらきがあります。
血圧の上昇を抑え、高血圧の予防にも役立ちます。
カリウムが不足すると、むくみがちになるので、カリウムを摂取することで、むくみの予防にもなります。
基本的に多くの食材にカリウムは含まれていますが、夏の汗をよくかく時期は、不足しないように注意が必要です。
うど100gを食べることで、1日に必要なカリウムの1/10量を摂取できます。
便秘の解消・血糖値の上昇を緩やかに(食物繊維)
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、うどに多く含まれる不溶性食物繊維は、腸の蠕動を刺激して便通を促す効果があります。
食物繊維は、肉や魚に含まれていないので、野菜で積極的に摂取することが大事です。
うどの食物繊維は、100g中1.6gと、野菜の中では多い方ではないですが、それでも貴重な供給源となります。
成人女性の1日の食物繊維目安量は、18gです。うど100gで約1/10量を摂取できます。
成人男性は1日の目安量が20gですので、食物繊維の多いごぼうやかぼちゃなどの野菜も摂取すると良いです!
妊娠初期は特に必要(葉酸)
妊娠初期は、胎児の成長のために葉酸をかなり必要とし、妊婦さんは胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らすために、付加的に400μg/日の摂取が必要とされています。
葉酸が不足すると、貧血の症状がおこることもあります。
葉酸は、レバーや小松菜などの緑黄色野菜に多く含まれていますが、不足しやすいので積極的に摂取すると良いですね!
妊娠していない女性でも1日に240μgの葉酸が必要であり、うど100gあたりでは1日に必要な葉酸の1/12量を摂取することができます。
抗酸化作用(クロロゲン酸)
うどの独特の苦み成分は、クロロゲン酸であるとされています。
クロロゲン酸は、コーヒーにも含まれる成分ですが、抗酸化作用が強いので、がんや糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果があるとされています。
ただ、うどはあく抜きのために水につけるので、クロロゲン酸は多少流出してしまうと考えられます。
その他、うどにはアスパラギン酸も含まれているとされていますが、食品成分表での分析データはないので、具体的にどれくらい含まれているのかは不明です。
またうどの香り成分は、自律神経を調整し気分を安定する作用があるとされています。
うどの栄養価は高いのか
うどは、野菜の中でみると栄養価は高いとはいえません。
94%が水分であり、カリウムや食物繊維が含まれていますが、その量は微量です。ですので、栄養価でみても、目立った栄養成分はありません。
ですが、うどは、昔から中国では滋養強壮剤に使われるなど、漢方の領域で重宝されてきました。
特にうどの皮の方に栄養が含まれているので、皮まで食べるより栄養を摂取することができます。
うどの栄養を摂取できる調理法
うどの栄養を摂取するために、皮や葉も食べるとうどの栄養をより摂取することができます!
うどの皮のきんぷら
材料
- うどの皮(1本分)
- 醤油:大さじ1.5杯
- 砂糖:大さじ1.5杯
- ごま油:大さじ1杯
- いりごま:少々
作り方
- まず、うどの皮を厚く剥いたら、細切りにして酢水につけておきます。
- フライパンにごま油をしき、うどの皮を加熱します。熱が火が通ったら、醤油と砂糖をいれて味付けをします。
- お皿にうつして、いりごまを上からかけたら完成です。
うどの葉の天ぷら
材料
- うどの葉・穂先(1本分)
- 小麦粉:200g
- 冷水:160ml
- 卵:1個
作り方
- うどの穂先を切り取っておきます。
- 冷水に、卵黄をいれてよく混ぜたあと、ざるで小麦粉をふるいいれて、衣をつくります。
- 油を160~170度に熱し、うどに衣をつけて揚げます。
天つゆをつけてどうぞ。
このように調理すれば、うどの栄養を無駄なく摂取することができます。
うどの栄養効果まとめ
うどの栄養や効果をテーマにまとめました。
うどは、多くの栄養成分は含まれていません。
ですが、カリウムや食物繊維、クロロゲン酸といった成分は含まれています。
皮近くに特に栄養が豊富なので、皮や穂先も食べると栄養を無駄なく摂取することができます。