里芋に赤やピンクの斑点、緑や紫の変色がテーマです。
里芋に赤やピンク色の斑点がある場合、食べることはできるのでしょうか。
また緑や紫に変色している場合はどうなんでしょうか。
里芋についてまとめていきます。
里芋に赤やピンクの斑点があるけど食べられる?
里芋は9月~が旬の時期になっており、その時期になると、多くの里芋がスーパーでも販売されるようになります。
そんな里芋は、縄文時代から食べられていたいわれているくらい古くからある伝統野菜になっています。
そして葉柄の部分は「 ずいき 」と呼ばれ、この部分も食用とされています。
そんな里芋ですが、早速調理をしようとして皮をむいたところ、里芋が「赤」「ピンク」の斑点ができていたり、筋が入っていたりすることがあります。
画像引用:http://junjun.eshizuoka.jp/e625962.html
この場合、「里芋の品質劣化」が考えられます。
里芋は、じゃがいもと同じように塊茎と呼ばれる肥大した地下茎を食べます。
品種によっては11月~など寒くなってからが収穫時期になるので、霜や環境が寒いと、里芋が 低温障害によって、劣化し、赤い筋が入ってしまうことがあります。
里芋は低温に弱く、冷蔵ではなく、常温保存が向いているとされています。
ですので、購入前の環境によって赤い筋が入った、または購入後に里芋を寒い環境で保存すると、赤やピンクの斑点ができることができます。
この赤やピンクの斑点の正体は、里芋の成分であるポリフェノールの一種の「アントシアニン」です。
通常、里芋の葉柄ずいきにはこのアントシアニンが豊富に含まれています。
それが寒さによって、成分が流出したと考えられます。
いずれにしろ、里芋自体に問題はなく食べることができます 。
ですが、筋が入っている場合、食感が悪いことがあるので、気になる方は、取り除いて食べてください。
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里芋の日持ちする保存方法!冷凍も!賞味期限や保存期間は?皮むき後も
また、元から芽の部分が赤い「セレベス」という品種もあります。
里芋が緑に変色したものは食べられる?
同じ芋類であるじゃがいもの場合は、緑色に変色した部分があった場合それは「毒」ですので、取り除いて食べないようにしなくてはなりません。
主に、ソラニン・チャコニンという食中毒をもたらす自然毒です。
ですが、同じ芋類でも、里芋の場合は緑色になっても問題ないです 。
ではなぜ里芋が緑に変色してしまっているのかというと、里芋を栽培しているときに、里芋にかかっている土が少ないと、芋が日光にあたり、緑化します。
光が当たると、葉緑体に変化して緑色になります。
保存中に光にあたっても緑色になります。
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この作用により、里芋自体が緑色に変色してしまったと考えられます。
通常里芋は、土寄せという作業が必要ですが、稀に緑色に変色しているものあります。
そして緑色になってしまった里芋ももちろん食べることは可能ですが、緑色の部分は「 えぐみ 」が強く、食味も落ちていると考えられるので、厚めに切り取って食べる方が良いといえます。
里芋が紫に変色したものは食べられる?
里芋を茹でて紫色に変色してしまうことがあります。
野菜で紫というのはなかなかないので、変色するとビックりすることもあると思いますが、これは、里芋の成分であるポリフェノールの一種である「タンニン」が茹でることで、鍋の鉄と反応し、変色したと考えられます。
タンニンは主にお茶などに含まれる植物には多く含まれている成分ですが、この成分は鉄と結合しやすくなっています。
紫色になっていると見た目は気持ち悪いですが食べても問題はないとされています。
食品を調理して変色することは結構多く、例えば薩摩芋やゴボウなどに含まれている「クロロゲン酸」という物質がアルカリ性のもの(重曹等)と反応すると、緑色になることがあります。
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これらの里芋の変色は、食べても体に害のあるものではありません。
ただちょっと見た目は気になりますね…。
稀にありますが、いくつかの条件が重ならないとこのような反応は起きないとされています。
これらの変色ではなく、里芋から異臭がしたり、どろどろの部分があったりするものは食べないようにしましょう。
里芋の変色まとめ
里芋の変色をテーマにしてまとめました。
里芋は稀に品質・環境条件下により、赤やピンクの斑点ができたり、緑色に変色してしまうことがあります。
いずれにしろ変色している里芋も食べることはできます。
ただ食味は落ちるといえるので、保存にも気をつけるようにしましょう!