今日はしその栽培をテーマにしたいと思います^^
家庭菜園でも人気のたかい「しそ」は、
あの独特な香りが魅力です。
葉の部分も実の部分も料理や薬味に使う事ができて、
とても便利ですが、
栽培する場合、種まきや水やりはどうすれば良いでしょうか。
しその栽培方法についてまとめていきたいと思います。
しその種まきの時期は?
しそに限らず野菜や花には種まきに適した時期があります。
その時期にまかないと種が発芽しなかったり、
発芽してもあまり育たず、思っていたほど収穫できなかった
という結果になってしまいます。
発芽に適した時期に種まきを行うのが良いです。
しその発芽適温
しその発芽の適温は 20℃~25℃ で、発芽日数は 5日~2週間 です。
この適温を考えると、目安は平暖地で3月下旬から4月の下旬 にかけて
寒冷地5月の上旬から6月の中旬 にかけてになります。
※あくまでも目安で地域や条件で異なりますので
お住まいの気候にあわせてくださいね。
一般に夏前に種まきを行うのが、ベストです。
夏前に種まきを行えば、夏には収穫が可能です。
しその種まきをする前に準備しておくこと
しその種は、そのまま直に土に埋めるのではなく、
準備してから植えるようにします。
ポイントを紹介いたします。
①種を水にひたす
しその種はとても小さくて、大きさは1mmもないほどの小ささです。
普通に種をまいても発芽しますが、一昼夜水につけると発芽率がアップします。
その理由は、
種には自衛本能があって、干ばつなどを乗り切るために休眠して、
雨が降った時に発芽する特性があります。
水につける事で今が発芽の時期だと種に知らせるわけですね。
②植える場所
しそは日当たりのよい場所を好むのですが、
日当たりがよいと香りは強くなる一方で、
葉自体が厚くなったり、茎も硬くなります。
なのでなるべく半日陰の場所だと柔らかい、
食べやすい葉に育ちます。
③土作り
畑や家庭菜園に直接まく場合は土作りをしましょう。
日本の土壌は酸性に傾く傾向があるために、
石灰をまいて中和しアルカリ性にします。
ホームセンターには石灰が家庭菜園用に売られています。
一般的には苦土石灰(くどせっかい)、有機石灰がおもになりますが
それぞれ特徴があります。
苦土石灰
苦土(くど)とは「マグネシウム」の事でマグネシウムが含まれた石灰です。
原料は「ドロマイト」という鉱物を熱して砕いて作られています。
石灰は、炭酸カルシウムなので炭酸カルシウムにマグネシウムを足したもの
が苦土石灰になります。
主成分はカルシウム・マグネシウム・アルカリ成分になります。
ポイント
苦土石灰は、土の中の粘土鉱物のマイナスイオンと吸着し、
安定するまで時間をおいたほうがよいので
種を蒔く 10日から2週間前 に土に散布しておきましょう。
また、散布の時に同時に化学肥料を撒くと化学反応をおこし、
アンモニアガスが発生したり、肥料の効果が弱まるので、
1週間程度間隔をあけて、 肥料をまぜるようにしましょう。
有機石灰
有機石灰はホタテやカキなどの貝殻や、卵の殻などを砕いて作られた
動物性由来の石灰です。
主成分はカルシウム・アルカリ成分になります。
有機石灰は苦土石灰よりもアルカリ成分が少なく、
土に緩やかに働くので、土に混ぜてすぐに種まきをしても、
ほとんど問題はありません。
ポイント
有機石灰に含まれる不純物や微量要素が、有効な肥料として働き
石灰の効き目が長く続くのが特徴です。
基本的に有機でも無機でも肥料と石灰を同時に混ぜて
施肥することは、おすすめしません。
肥料の主成分は窒素で、アンモニア塩の状態で含まれています。
そこに石灰成分が加わると窒素がアンモニアガスとして抜けてしまうからです。
なので約2週間前 に石灰を土となくなじませておきます。
その後1週間前 にうねの幅と植える本数を想定して、
元肥を土とよくなじませておきましょう。
しその種まき方法
土の準備ができたらいよいよ種まきです。
畝の間隔は 40cm株と株の間を 20cm 程度間隔をあけて、 5.6粒点蒔き します。
しそは好光性で短日性を持っています。
光を好むので種をまいたら土はうすくかけます。
(土から種がみえても大丈夫です。)
又種をまいたら、風にとばされたり乾燥しないよう、
その上から手でおさえるようにします。
その後水やりをたっぷりします。
短日性なのであまり遅くまくと、成長しきれないうちに
花がついてしまい大きく育たないということになるので、
遅くても4月くらいまでには種まきを終えるようにしましょう。
ポットに種を蒔いてしそを育苗する場合
蒔き方は地植えと一緒で、ポットの中で 5.6粒店撒き をします。
その時にペットボトルのキャップなどを使って
小さな窪みを作るとまきやすいです。
こちらも水やりをしますが、ポットなのでやさしく水をかけます。
①間引きをする
しその芽がでて本葉が4枚頃になったら、
間引いて成長のよい苗を残して1本立ちにします。
ポットの苗も同様に、生長のよい苗を一本残して間引きします。
②植え付けをする
本葉4枚~6枚 になったらポット苗を植え付けます。
株間は 20cm とるようにしましょう。
蜜植すると徒長して、葉の色も悪くなってしまいます。
苗を植える時はポットより、一回り大きな植穴をあけて
おき根鉢を壊さないようように植穴にいれましょう。
入れたら、土をかぶせて完了です。
③摘芯をする
背丈が 30cm 程度になったら生長点を切る摘芯をすると脇芽が育ち
収穫する量が増えていきます。
※肥料の与え方
肥料が切れてしまうと葉が黄ばみ生育が悪くなります。
植えつけてから 2~3週間 たったら追肥をします。
肥料を与えすぎると虫がつきやすくなるので、注意しましょう。
しその栽培における水やりの頻度は?
種まきをしたばかりや、定植するまではたっぷり水やりをして
乾燥しないように注意しましょう。
ただ雨が降った直後や、降る直前などは水やりはしなくても大丈夫です。
水やりでは、自然の雨とちがって量が少ないので畑の土の表面部分しか濡れません。
そうすると、しそも表面しか根を伸ばしません。
水分がなくなるとすぐしおれてしまうので、又水やりをするという
サイクルになります。
雑草は誰も水やりをしなくても、ドンドン伸びます。
これは雨だけの水分で育つことが出来るからです。
しそも同じで雨がふらない期間に、しっかりと深く根をはろうとします。
なので土が乾いていたら水を充分に与えて、
また表土が乾いたらたっぷりの水やりをする
の繰り返しによって根が張り丈夫な、しそに育ちます。
苗からの栽培も可能です!
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しその種まき・水やり方法まとめ
今回はしその栽培をテーマにまとめてみました。
しそは肥料がたくさんある畑で育つと、葉が厚く
細胞膜が硬くなるので、香りが外に出にくくなります。
また生育後半に肥料がききすぎても、
同じように香りも淡く色もでにくくなります。
なので、収穫間際に肥料がなくなるように与えることがポイントです。
少しストレスを与えた方が、しその防衛本能が働いて
香り、色、味のよいしそに育ちます。
美味しいしそを収穫するためには過保護は禁物だといえますね。