害虫

大根の栽培における病気は何がある?黒くなるのは?害虫対策も!

大根の栽培における病気や害虫がテーマです。

大根の栽培における病気にはどのようなものがあるでしょうか。

またどのような害虫被害があるのでしょうか。

大根の栽培における病気・害虫の対策についてまとめていきます。



大根の栽培における病気には何がある?黒くなるのは?

野菜を栽培する上で、病気にかかりやすい野菜というのが存在します。

そして大根は、病気や害虫の被害をうけやすい野菜といえます。

特に春まきの方が、病気や害虫の被害は多いといえます。

ですが、秋まきでも注意が必要です。

モザイク病

モザイク病は、葉が全体的に委縮し、緑の濃淡ができてモザイク状になる病気です。

酷い場合は、葉が縮れるだけでなく、葉が黄化して枯死することもあります。

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モザイク病の【原因・対処法】

モザイク病の原因は「ウイルス 」です。

主なウイルスは

  • カブモザイクウイルス
  • キュウリモザイクウイルス
  • カリフラワーモザイクウイルス

とされていますが、感染源はアブラムシです。

アブラムシが植物に汁を吸うことで感染するので、予防するにはアブラムシの飛来を防止する必要があります。

防虫ネットをかける、シルバーマルチにするなどすると、アブラムシを防ぐことができます。

また、株間をとって風通しをよくしておきます。

軟腐病

軟腐病は、地面に近い茎や葉がどろどろになって、悪臭がしてくる病気です。

はじめ水浸状の病斑ができて、それが株全体にいきわたり、軟化が進み、根の中心部では腐敗して空洞ができます。

他にも腐ったような病気はありますが、特徴としては
腐敗が激しく、悪臭があります。

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画像引用:http://ikedake.blog.so-net.ne.jp/2011-10-25

軟腐病の【原因・対処法】

原因は細菌です。

野菜に傷がついていると、雨が降った際に傷口から感染がおこります。

害虫の食害後から感染することも。

特に台風や豪雨のときに、起こることが多いです。

発病したものは処分するようにします。

あらかじめ土壌に薬剤を散布しておくことで予防にもなります。

べと病

べと病は、きゅうりなどでも発生しやすい病気で、葉に白いカビが発生したり、黄緑色の多角形の斑点ができます。

次第に斑点が褐色になり、次第に拡大していきます。灰白色→紫黒色と変色していきます。

根には不整形の灰色の斑点ができます。やがて、亀裂を生じることも。

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べと病の【原因・対処法】

べと病の原因はカビです。

特に発生適温の20℃前後、多湿な環境で発生しやすいです。

密集を避け、風通しが良く日当たりのよい場所で育てるようにします。

また肥料不足にならないように注意します。

黒斑細菌病

はじめ水浸状の小斑点ができ、次第に黒褐色に変わっていきます。

いずれ、灰色~褐色の斑点を生じます。

病気がすすむと、葉がおち、根の生育が悪くなり、根の内部が黒変します。

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画像引用:http://www.e-taneya.net/blog/2015/06/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%97%85%E5%AE%B3%E8%99%AB%E5%AF%BE%E7%AD%96/

黒斑細菌病の【原因・対策】

黒斑細菌病の原因は細菌です。

大根だけでなく、キャベツなどのアブラナ科の野菜でも発生しやすい病気です。

特に温暖・多湿の環境で発生しやすいですが、逆に真夏・真冬での発生は起こりにくいです。

害虫による傷から菌が侵入して病斑ができることがあるので、害虫による食害に注意するようにします。

あらかじめ予防剤を散布しておくと良いです。

黒腐病

はじめ葉が黄変し、葉脈が黒変して葉全体が黒変します。

根には、外観状は変化が見られないのですが、切断すると、維管束が黒変しているのが特徴です。

大根を切ったときに中が黒いといわれるのにこういった病気もあります。

進行すると、内部が腐敗するために、空洞になります。

悪臭を発生することはありません。

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画像引用:http://plaza.rakuten.co.jp/nobubigman/diary/200910160000/

黒腐病の【原因・対策】

黒腐病の原因は、細菌です。

大根の他、アブラナ科の野菜では発生しやすくなります。

種子伝染、土壌伝染で感染しやすいので、連作を避け、消毒済みの種子を使用するようにします。

土壌中の細菌は、雨による泥の跳ね上げで発病しやすくなります。

黒斑病

黒斑病は、他のアブラナ科の野菜やネギなどの野菜で発生しやすくなります。

葉に黒褐色の斑点ができて、拡大して青白色になったのち、やがて黒褐色になり、中心部は淡褐色の病斑になります。

 

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画像引用:http://www.musaseed.co.jp

黒斑病の【原因・対策】

黒斑病の原因は、カビです。

胞子を形成し、雨や風などの空気伝染によって、感染します。

他には種子伝染も起こります。

特に秋の雨が多い時期に発生しやすく、トンネル・ハウス栽培などでも多湿になると発生しやすくなります。

消毒済みの種子を購入する他、連作を避けることで予防できます。

萎黄病

萎黄病は、大根の根の肥大が始まるころに、下の方の葉から上の方の葉に向かって、黄変し、ついにはねじれて枯死してしまいます。

また発芽してすぐに発病することもあり、この場合は、根の維管束が黒褐色に変色します。

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画像引用:http://blog.goo.ne.jp/punpui_2005/e/a49b7bab2a9fc231d541f12d3ca15d2f

萎黄病の【原因・対策】

萎黄病の原因はカビです。

一度大根がこの病気にかかると、菌が残り、数十年も生き残り続けます。

ですので、この菌をいれないために、土壌消毒、および抵抗性の強い品種を使用するのが良いといえます。

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バーティシリウム黒点病

大根を食べようと思って切ったときに、黒くなっていると、この病気の可能性が高いです。

この病気にかかっている大根は、茎や大根自体の外見に、特に異常がないので、そのまま出荷されてしまいますが、切ったときに、維管束のところが黒くなっていると、バーティシリウム黒点病といえます。

悪臭も特にありません。

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バーティシリウム黒点病の【原因・対策】

原因はカビです。

一度発病した株があると、数十年ほど土壌中で生存します。

20~25℃・多湿・アルカリ性土壌で発生しやすくなります。

一度被害にあった株があると、病原菌が残っているので、連作を避けるようにします。

発生した際は土壌消毒をするようにします。

また、あらかじめ薬剤を散布しておくと予防にもなります。

根くびれ病

名前の通り、大根の根の部分が黒変してくびれる病気です。

斑点が生じ、その部分が根の肥大と共に拡大されるようになり、成長すると、帯状になり、亀裂を伴います。

内部が黒色することもあります。

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画像引用:http://www.musaseed.co.jp

根くびれ病の【原因・対策】

根くびれ病の原因は、カビです。

大根以外にもアブラナ科の野菜で発生しやすいといえます。

発生温度は23~27℃ですが、雨が多い時期に発生しやすくなります。

こちらも連作をさけ、水はけの良い土地にすることが対策となります。

被害株は早めに処分します。

菌核病

茎・葉・根の部分に発生し、白色の斑点を形成したあと、白い綿のようなカビが密生して、粒状の菌核をつくります。

やがて菌核は、黒色し、全体が腐敗します。

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画像引用:http://riss.nobody.jp/disease/narc/NF378.htm

菌核病の【原因・対策】

原因はカビです。

大根以外にも、トマトやナスなどでも発生しやすく、一度発生すると、土壌中に2年ほど生存します。

連作は避けて、感染した株は抜き取って早めに処分するようにします。

20℃前後の多湿の環境で発生しやすいため、風通しの良い環境にします。

土壌消毒を行うようにします。

白さび病

葉の裏面に、白く膨れた小斑点を生じ、のちに破れて、胞子を飛散します。

葉の色が黄緑色となり、黄色い斑点を生じます。

ひどい場合は、根に黒い輪模様ができることがあります。

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画像引用:http://hakakenosono.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-120a.html

白さび病の【原因・対策】

原因はカビです。

空気伝染により感染します。

予防・発生初期に薬剤散布も可能です。

炭疽病

はじめ葉に針頭大で青白色の病斑ができますが、のちに灰白色の病斑となります。

大きさは小さいですが、特徴としては、周辺が緑色になるのが特徴です。

古くなった病斑には穴があきやすくなります。

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炭疽病の【原因・対策】

炭疽病の原因はカビです。

8~9月の暑い時期に発生が多くなります。

雨などにより、飛散して感染します。

薬剤による治療も可能です。



大根の害虫

大根は病気だけではなく、害虫にも注意する必要があります。

大根の葉は食害されやすいので、それらの虫にも注意する必要があります。

アブラムシ

アブラムシは、どの野菜にも寄生する可能性が高いです。

アブラムシは体長が1~2mm程度と小さいものが多く、葉の裏について、植物の汁を吸い、病気を媒介するだけでなく、葉の養分を吸い、枯らすこともあります。

大根につくアブラムシは主に3種類いて

  • 淡緑色のモモカアブラムシ
  • 白い粉っぽいダイコンアブラムシ
  • 暗緑色のニセダイコンアブラムシ

がいます。

アブラムシは繁殖力が強く、あっという間に数が増えるので、要注意です。

アブラムシの対策

アブラムシの数が少ないときは、ガムテープで捕殺するようにします。

数が多くなってきたら殺虫剤も有効です。

ハクサイダニ

ダニの一種です。

アブラムシと同じように、植物の汁を吸い、最後には枯死させます。

アブラムシは密集していますが、ハクサイダニは、虫同士が動き回れます。

体長は1mm程度とアブラムシと同じようなサイズです。

ハクサイダニの対策

ときどき葉みずすると対策になります。

ハダニ類に効果のある薬剤散布でも可能です。

キスジノミハムシ

白い縦模様のある黒い成虫です。

テントウムシの仲間ですが、成虫は葉を食べて、幼虫は根を食害します。

食べられた大根には、虫が張ったような後ができます。

キスジノミハムシの対策

見つけ次第割りばしなどを用いて捕殺するようにします。

薬剤散布も有効です。

コナガ

コナガは、アブラムシ同様発生しやすいです。

淡い緑色の幼虫で、体長は1cmほどです。

幼虫は、薄皮を残して葉を食べるので、食べられた部分は白く透けてみえます。

コナガの対策

コナガは、葉についているので、見つけ次第捕殺するうにします。

何度も発生を繰り返すので注意が必要です。

モンシロチョウ

モンシロチョウもコナガ同様、発生しやすいといえます。

成虫になると綺麗ですが、幼虫は葉を食害し、気づく頃には、葉がどんどん減っていきます。

葉には大きな穴があきます。

モンシロチョウの対策

モンシロチョウもコナガ同様の殺虫剤で対処できます。

ヨトウムシ

ヨトウムシは「夜盗虫」と書くほど、夜に活動する虫です。

夜の間に土からでてきて、葉や茎を食害します。

最初は集団で生活していますが、そのうちバラバラに生活するようになります。

集団で生活している間に、対処するようにしましょう。

ヨトウムシの対策

被害をうけた株の周りにいることが多いので、昼の間に掘り起こして見つけて捕殺するようにします。

もしくは夜間活動しているので、夜活動しているところをみつけて捕殺するようにします。

ハイマダラノメイガ

幼虫が葉の芯の部分を食害します。

8~10月の発生が多くなります。

ハイマダラオノメイガの対策

葉にもぐりこんでいることがあるので、見つけて捕殺するようにします。

その部分だけ切り取って駆除も可能ですし、薬剤散布でも対処できます。

ネキリムシ

ネキリムシは、カブラヤガの幼虫です。

日中は土の中に潜り、夜間に食害します。

大根の場合は、葉が切り取られて食べられてしまいます。

ネキリムシの対策

ネキリムシは、土の中にいるので、日中は被害のあった株を掘り起こすと発見できます。

薬剤でも対処可能です。



大根の病気・害虫まとめ

大根の病気や害虫についてまとめました。

大根のは病気にもあいやすく、そして害虫の被害にもあいやすいので注意するようにしましょう!

病気は連作をさける、消毒済みの種子を購入する、風通しをよくするなどの対策で防ぐこともできます。

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